キヤノンは26日、プロやハイアマチュアに向けたインクジェットプリンタの2012年秋モデルとして、A3ノビ対応の「PIXUS PRO-10」と「PIXUS PRO-1OO」の2モデルを発表した。11月上旬より発売し、店頭予想価格は「PIXUS PRO-10」が90,000円前後、「PIXUS PRO-1OO」が60,000円前後。
共通の要素として、新しいカラーモード「PROモード」を採用。ガマット(色域)のマッピングと人間の視覚特性を考慮した色調整により、ディスプレイと近い発色の写真プリントを実現する。さらに、様々な画像要素、印刷メディア/品質に応じて、最適なインクの組み合わせと理想的なインクレイアウトを行う「OIG system」を導入した。
印刷データの入力では、1,200dpi入力によって高画素化するデジタルカメラに対応。従来と比べて細部のジャギーを低減した高解像度の出力が可能となっている。アプリケーションの「Print Studio Pro」も進化し、フォトレタッチソフトとの表示色の一致、黒を基調とした画面によって調整・操作性の向上を図り、大画面のリアルタイムプレビューなどができるようになった。
本体の後面には、2つの給紙場所を設けている。純正フォト用紙などは後トレイから給紙し、半切や厚紙は後方の手差し給紙を使うことで、用紙のセットミスによる無駄を減らせる。インタフェースはUSB 2.0×1基、10BASE-T/100BASE-TX対応有線LAN、IEEE802.11b/g/n対応無線LANを搭載。アップルのAirPrintにも対応する。
PIXUS PRO-10
全10色独立のインクシステムを採用。インクの内訳は、顔料9色(シアン/マゼンタ/イエロー/ライトシアン/ライトマゼンタ/フォトブラック/マットブラック/グレー)、クロムオプティマイザー。用紙表面に定着したインクの凹凸を、透明なクロムオプティマイザーで低減することで、光りの反射によって色味が変わって見える「ブロンズ現象」を抑制する。
印刷速度も向上しており、従来モデルの「PIXUS Pro9500 Mark II」と比較した場合、A3ノビ(フチあり)のカラー/モノクロ印刷で約7分55秒から約5分20秒と、約1.5倍のスピードアップを果たした。
その他の主な仕様は、最高印刷解像度が4,800×2,400dpi、最小インクサイズが全弾4pl、対応用紙サイズがL判~A3ノビ。消費電力はプリント時で約17W。本体サイズは約W689×D385×H215mm、重量は約20kg。
PIXUS PRO-1OO
全8色独立のインクシステムを採用。インクの内訳は、染料のシアン/マゼンタ/イエロー/ライトシアン/ライトマゼンタ/フォトブラック/グレー/ライトグレー。高発色な新しい染料インクを採用し、階調性と暗部の色再現が向上するとともに、ハイライト部の粒状感を低減している。
上記の「PIXUS PRO-10」と同様に、印刷速度も向上。「PIXUS Pro9000 Mark II」と比較した場合、A3ノビ(フチあり)カラーで約3分5秒から約1分30秒という約2倍、A3ノビ(フチあり)モノクロで約14分25秒から約2分55秒と約5倍も速くなった。
その他の主な仕様は、最高印刷解像度が4,800×2,400dpi、最小インクサイズが全弾3pl、対応用紙サイズがL判~A3ノビ。消費電力はプリント時で約19W。本体サイズは約W689×D385×H215mm、重量は約19.7kg。