富士通の個人向けデスクトップPCの中で、唯一のセパレート型が「ESPRIMO DH」シリーズ。スリムケースを採用したコンパクトなボディで、ディスプレイサイズは20型ワイドと24型ワイドの2種類が用意されている。

同社の直販サイト「WEB MART」では、ディスプレイをグレア(光沢)タイプと、マットなノングレア(非光沢)タイプから選択が可能。映像鑑賞等をメインに考えるならば光沢タイプの方が鮮やかな表示になるが、長時間見続けると疲れるというユーザーも多いだろう。ドキュメントを作成するなどビジネス利用に向いている非光沢タイプも選択できることで、幅広いユーザーニーズに応えられる。

CPUには第3世代のIntel Core i7-3770(3.40GHz)を搭載しており、同社製個人向けPCの中でもとりわけハイスペックな性能となっている。

本体サイズは、設置台を含まない場合の本体幅が89mmとかなり薄型。設置台を付けた場合は179mmとなる。本体だけでもある程度の安定性はあり、机の上など広い平らな場所に置ける場合は、設置台は必要なさそうな印象だ。

ボディカラーはマットブラック。唯一、フロントの電源ボタン周りのパーツは光沢加工されている。フロントの下部と天面部分には2~3mm程度の溝が刻まれており、放っておくとほこりがたまってしまいそうではある。指紋等の目立たないボディだが、色が黒いため汚れが目立つ可能性もある。気になるようであれば日常的にさっと掃除しながら使うといいだろう。

設置台なしでも安定して置くことができる

設置台はネジで取り付ける形式

フロントの上部は左側から大きく開く扉になっており、内部にBlu-ray Discドライブが格納されている。右側はまっすぐ引き抜くことのできるカバーが取り付けられており、ダイレクト・メモリースロット、USB 2.0ポート×2、マイク入力とヘッドホン出力が格納されている。このうち、向かって右にあるUSB 2.0ポートは本体の電源がオフでも周辺機器の充電に利用できるポートだ。

フロント上段の扉内には光学式ドライブが格納されている

フロントインターフェースにはカバーが取り付けられている。内部にはUSB 2.0×2、メモリースロットとオーディオポート類が並ぶ

背面には、DVI-I×1、D-sub×1、USB 3.0×4、USB 2.0×2などのインタフェースが並ぶ。コンパクトな製品ではあるが、インタフェースの種類や数は十分といったところだ。

電源コネクタ付近には、PC本体の電源をオフにした際にディスプレイの電源供給も自動でオフにする「サービスコンセント」が取り付けられている。本体電源と連動して自動でディスプレイの電源もオフとなるため、ディスプレイを付けっぱなしにしておいて、ムダな電気を使ってしまう心配もない。

背面下側にUSB 3.0×4、USB 2.0×2、DVI-I×1、D-sub×1、イーサネットポート×1、オーディオポートを配置

サービス電源を利用すれば、別々に電源を落とす手間が省ける

コンセントの近くにあるスイッチは本体への給電を完全に止めるためのスイッチ。セパレート型のデスクトップマシンとしては珍しいものではないが、もし待機電力もカットしたいというならば、通常のシャットダウンを行った後でこのスイッチをオフにする方法もある。

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