2012年の夏モデルで各社から一通り出そろったUltrabook。薄型・軽量・高速起動と携帯性や使い勝手など、これまでのノートPCから大きく性能が向上した。しかし、薄さや軽さを追求することで、映像出力ポートやUSBポート、有線LANポートといったインタフェース部分について、拡張性の乏しさがある種「弱点」とされてきた。
ターガス・ジャパンがこのほど発表したUSB 3.0対応のドッキングステーション「USB 3.0 SuperSpeed Dual Video Docking Station」は、そんなUltrabookの「弱点」を解消する製品だ。
「USB 3.0 SuperSpeed Dual Video Docking Station」は、USB 3.0×2、USB 2.0×4、HDMI×1、DVD-I×1、ギガビット対応有線LANを搭載するドッキングステーション。USB 3.0でPCと接続することで、これらの搭載インタフェースが利用できる。HDMIとDVD-Iはデュアルでの出力が可能で、マルチディスプレイ環境の構築も容易、ノートPCのディスプレイと合わせて最大3つのディスプレイで作業が行える。
上位モデル「ACP71APZ」と下位モデル「ACP70APZ」の2モデルを展開。下位モデル「ACP70APZ」は、すでに同社のWebサイトより販売を開始し、想定価格は26,500円。上位モデル「ACP71APZ」も9月から販売を開始する予定で、想定価格は29,800円。
上位モデル「ACP71APZ」には、電源入力用の端子と最大90Wの出力に対応する電源出力用の端子が搭載されており、本製品からPCへ充電することが可能となっている。メーカーや製品ごとに電源コネクタの形状が異なる場合もあるが、付属される7種類の変換コネクタを利用することで、ノートPCのおよそ80%に対応するという。
変換コネクタを紛失、破損してしまった場合は、送料と手数料のみの負担で交換できるほか、付属のコネクタで対応できない製品の場合は、対応を検討、新たにコネクタを開発し、ユーザーに提供することも予定している。
ファームウェアによって、接続するPCを自動で認識して出力を調整する。対応OSはWindows XP/Vista/7となっているが、オンラインの自動アップデートも可能で、今後Windows 8やMac OS(Mountain Lion)にも対応する予定。Mountain Lion以外のMac OSについては検討したいという。
「BYOD」の普及を見据えて
20,000円台後半という価格帯からビジネス向けでの用途をメインターゲットとしている。スマートフォンやタブレットPCでは、個人が所有する私物を業務に利用するBYOD(Bring Your Own Device)という言葉が徐々に聞かれつつある。
セキュリティ面での観点から、一時期は私物を業務で使うなんてもってのほかという状況だったが、クラウドやデスクトップ仮想化の導入で今後私物PCの業務利用も進んでいく可能性がある。そういった際に、ドッキングステーションがあれば各PCのインタフェースの違いを気にせずにディスプレイなどの周辺機器が利用できる。
また、現在のUltrabookはコンシューマー市場で、先行して製品が投入されているので、量販店でもドッキングステーションを販売する。
ターガスといえば、日本国内ではPCバッグのイメージが強い。海外でもPCバッグを柱の1つとしているが、電源アダプタをはじめとする周辺機器やiPadケースなどのスマートフォン向けのケース、シガーソケット付きの充電器といったアクセサリーの5つのカテゴリーで製品を展開している。iPadケースに関しては100カ国で製品を販売。Appleに次ぐシェアを獲得しているという。
前述の通り、日本では販売チャネルが限られていたといった事情で、これまでPCバッグのみの展開だったが、2011年に同社のアジアデザインセンターを開設。アジアに注力するという方針の中で、2012年3月にiPadケースを日本市場に投入した。iPadケースの販売が非常に好調ということから、2012年内に5カテゴリーすべての分野で製品を展開する予定だ。
開発中の周辺機器も
ターガスは、引き続き日本市場に製品を投入していく考えだ。現在開発しているのは、モバイルPC向けの周辺機器で、イーサネットアダプタを搭載したUSBハブ、プレゼンテーション用コントローラーにもなる薄型マウス、マグネットシールで貼り付けが可能なスタイラス、薄型ACアダプタをセットにした製品。
これらをまとめて携帯できるケースも付属する予定。PCバッグを製造しているメーカーだけにケースの使いやすさや品質にもこだわる。2012年末を目処に販売する予定だという。
ターガス・ジャパンの担当者は、「売り場には非常に多くの周辺機器が展開されており、価格面での競争も激しいが、ターガスとしてはそうした競争に乗るのではなく、1台で複数の機能を持つものなど付加価値を付けた製品を展開していきたい」と意気込みを語った。