JVCケンウッドは8月23日、コンパクトHi-Fiシステム「Kシリーズ」の新モデル「K-531」を発表した。発売は9月上旬。価格はオープンで、推定小売価格は、45,000円前後。
K-531は、CDチューナーアンプと、コンパクトなブックシェルフスピーカーを組み合わせシステムだ。2009年11月に発売した「K-521」の後継モデルで、従来機と同様に、実用最大出力40W×2(4Ω)のフルデジタルアンプ、音響パワーイコライジング技術「CONEQ」、iPhone/iPodのダイレクト接続に対応したドックとUSBポートなどを搭載している。
従来モデルからの大きな変更点は、Bluetoothへの対応。これは、スマートフォンに保存されている音楽ファイルの再生を強く意識したものだ。Bluetoothに対応したコンパクトコンポやアクティブスピーカーは増加傾向にある。しかし、Bluetoothで接続できるということがBluetoothで高音質再生が可能ということとイコールではないことは、知っての通りだ。
K-531はこの点に切り込んだシステムだ。BluetoothとUSBのデジタル信号処理部を他の信号処理部と分離し、新規設計。専用のDSPを使用することで高精度な信号変換を実現している。また、Bluetoothで接続した機器からの再生時にアンプ回路内のDSPで低域と中高域に補正をかける「Bluetooth Sound Enhancer」も搭載した。
オーディオ機器をBluetoothで接続する場合、ビットレートを上げれば音質はよくなるが、その反面、通信距離は短くなってしまう。多くの機器では接続性を確保するためにビットレートをあまり上げない設定となっているが、K-531はそれぞれのデバイスで接続が可能なギリギリまでビットレートを上げる設定を取っている。これらにより、Bluotoothで接続したデバイスからの再生でも。CDと比べてそれほど見劣りしない音質を実現した。
なお、同社では、apt-xなどの高音質なコーデックを使うことも検討したそうだが、現在普及しているBluetooth機器の多くではその恩恵を受けられないため、標準的な規格内での高音質化を追求したとのことだ。
Bluetooth以外では、96kHz/24bitのWAVファイルへの対応も行われている。
スピーカー部は、φ110mmコーン型ウーファーとφ25mmドーム型ツイーターを使用した2Wayバスレフ式。四方留め構造の堅牢なキャビネットを採用している。
サイズは、CDチューナーアンプ部がW200×D299×H95mmで、スピーカー部がW140×D236×H237mm(1本)。質量は、CDチューナーアンプ部が2.3kg、スピーカー部が3.4kg(1本)となっている。