パイオニアは8月9日、9chのAVアンプ2機種「SC-LX86」「SC-LX76」を発表した。発売は9月中旬で、希望小売価格は、SC-LX86が330,000円、SC-LX76が245,000円となっている。

「Class Dダイレクト エナジー HDアンプ」搭載の9ch AVアンプ。左が「SC-LX86」で、右が「SC-LX76」

SC-LX86とSC-LX76は、2011年10月に発売された「SC-LX85」「SC-LX75」の後継モデルだ。「Class Dダイレクト エナジー HDアンプ」を搭載しており、マルチチャンネル同時駆動時でもハイパワー出力を実現している。マルチチャンネル出力時の定格出力は、SC-LX86が810Wで、SC-LX76が720W(8Ω)。なお、2012年7月に発売した「SC-LX56」と同様に、4Ωのスピーカーにも対応している。

「SC-LX86」の基板。黄色のパターンの上に横一列に並んでいる銀色の部品が、ダイレクト エナジー HDアンプのコアとなる「Direct Power FET素子」

2モデルとも、「Hi-bit 32 Audio Processing」「フルバンドフェイズコントロール」「オートフェイスコントロールプラス」を搭載。Hi-bit 32 Audio Processingは、16bit/24bitの音楽信号を32bitにまで拡張するもの。より繊細なニュアンスの表現が可能になる。フルバンドフェイズコントロールは、接続した各スピーカーの位相のズレをコントロールする技術。オートフェイズコントロールプラスは、マルチチャンネルコンテンツでの低域のズレや位相のズレをリアルタイムに検知して補正する技術だ。

ネットワークやUSBデバイスからの再生も強化されている。DLNA 1.5に準拠したプレーヤー機能を搭載しており、最大で192kHz/24bitまでのハイレゾ音源ファイルの再生が可能だ(FLAC/WAV)。また、新モデルでは、DSDファイルの再生に対応している。DSDIFFフォーマット、DSFフォーマットが利用でき、USBデバイスから再生が可能だ。なお、USBポートは、フロントパネルとリアパネルに1基ずつ装備されているが、リアのUSBポートは、オプションのワイヤレスコンバーター「AS-WL300」への電源供給専用となっている。さらに、SC-LX86では、192kHz/32bitにまで対応したUSB DAC機能も搭載。リアパネルにUSB(Type B)端子が配置されており、市販のUSBケーブルでPCと接続することができる。

「SC-LX86」のリアパネル

「SC-LX76」のリアパネル

HDMIは、4K映像のパススルーにも対応。端子は、入力8系統(リア:7/フロント:1)/出力3系統を装備しておおり、フロントのHDMI入力はMHL入力との兼用端子だ。製品にはMHLケーブルが付属している。HDMI出力は、1と2が同時出力可能だ。また、もう1系統のHDMI出力は、ゾーン出力用の端子として利用できる。

従来モデルと同様に、バーチャルスピーカー機能も搭載。「バーチャルワイド」「バーチャルサラウンドバック」「バーチャルハイト」の機能を利用できる。

本体サイズは2モデル共通でW435×D441×H185mm、重量はSC-LX86が17.9kg、SC-LX76が17.6kgとなっている。消費電力は2モデルとも370Wだ。

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