米Googleは8月2日(現地時間)、同社が展開するモバイルペイメントサービス「Google Wallet」のアップデートを行った。従来までCiti MasterCardしか利用できなかったものが、Visa、MasterCard、American Express、Discoverの4大カードのいずれでも登録して利用可能になった。

同件はGoogle Commerce Blogに詳細が記載されている。Google Walletがローンチされて1年ほどが経過しているが、当初はローンチパートナーであるCitiとMasterCardが発行している「Citi MasterCard」しか利用できず、同カード以外で直接カードからの引き落としはできなかった。それ以外のクレジット/デビットカードはGoogle Walletに「Top-up」の形で逐次チャージを行い、そこから引き落とされるシステムとなっていた。今回の発表で、対応クレジット/デビットカードが米国でメジャーなVisa、MasterCard、American Express、Discoverの4大カードへと拡大し、これらカードをGoogle Walletに登録して、直接引き落としが行えるようになっている。

Google Walletをアップデートすると、4種類のクレジット/デビットカードがすべて利用可能になったことを告知

従来バージョンでのカード登録画面。Citi MasterCardしか選択肢がない

具体的には、アップデートしたGoogle Walletを起動すると、一覧にこれまで支払いのためにGoogle Wallet (Google Checkout)に登録したカードがすべて表示され、ここに住所情報を追加するだけで、当該のカードがデフォルトの引き落としカードとして指定される。例えばデビットカードの場合は銀行の当座口座(Checking Account)から直接引き落としが行われるため、Google Walletを使ってATMカードのような感覚で買い物が行えるようになる(米国ではデビットカードのことを"ATMカード"と呼ぶことがある)。これまでのように、いちいちTop-upを行う手間がなくなるため、Google Walletの決済の心理的障壁がかなり減り、地味ながらGoogleにとっては非常に大きな一歩だろう。

新バージョンのカード登録画面。4種類のカードが選べるようになっている

筆者がGoogle Walletで登録していたカードが自動的に一覧表示され、住所追加のセットアップを行うとデフォルトカードとして選択できる

(記事提供:AndroWire編集部)