信頼に支えられたTurboNASシリーズ

コンピュータ創世記から研究が続けられ、21世紀には実用レベルに達した仮想マシン。以前はクライアントOSを仮想マシン上で走らせることが多かったものの、ここ数年はサーバーOSを仮想マシン上で実行し、TCO(総所有コスト)とTOC(総運用コスト)の削減を実現している。多くの企業が社内やデータセンターに仮想マシン用サーバーを設置し、コストパフォーマンスの向上に努力しているのが現状だ。

その一方で大量のデータを管理するために、SAN(Storage Area Network : ストレージエリアネットワーク)を導入している企業も少なくないが、最近ではファイバーチャネルではなく、iSCSIを用いたIP-SANも採用するケースも見かけるようになった。ご存じのとおりiSCSIは、SCSIプロトコルをTCP/IP上で使用する規格。ギガビットイーサネットが普及した現在、ファイバーチャネルベースのSANを構築するよりも安価に済むiSCSIが広まるのは自明の理である。

もっとも、中小企業のシステム管理者・担当者が上記システムを導入するとなると思い悩むことになる。コスト削減を期待して、部門ごとに設置した各種サーバーのデータやバックアップデータの一括管理を図ることは少なくない。また、最近では、ホスティングで外部に運用を委託しているサービスに関しても、社内のサーバーでバックアップをとりたいといったニーズが増えている。しかし、このご時世、システム部門が潤沢な予算を与えられることは希である。かといって、安価なNAS製品を導入しても低速なファイルサーバーとして運用するのが関の山。ビジネスの効率が下がってしまうことも考えられる。

そこで管理者・担当者に注目してほしいのが、中小企業向け超高性能NASサーバー「TS-EC1679U-RP」である。19インチラック向けとなる3Uサイズのきょう体に、3.5インチHDD(ハードディスクドライブ)もしくは2.5インチHDD/SSD用に16個のベイを備え、64TB(テラバイト)のストレージスペースを実現している。3.1GHzで駆動するIntel XeonプロセッサE3-1225と4GB(ギガバイト)DDR3のメモリを搭載。最大16GBまで拡張可能だ。

ハイエンドなスペックを持つNASサーバー「TS-EC1679U-RP」。16個のベイが隙間なく並んでいる

「TS-EC1679U-RP」の背面。ギガビットイーサネット×4を筆頭に豊富なインタフェースを備えている

背面には冗長化した600Wの電源を筆頭に、ギガビットイーサネット×4やUSB 3.0ポート×6(うち4ポートはUSB 2.0)、eSATA×2、VGA、HDMIなどを備える。2つの拡張スロットはネットワークカードやストレージ拡張カード用に用意されており、オプションの10Gb(ギガビット)イーサネットカードを追加することで、より高速なネットワーク環境を構築することが可能だ。

本製品の開発元である台湾のQNAPは、NAS製品を多数発売しているハードウェアベンダーである。設立は2004年とコンピュータ業界では新興企業に類するも、質実剛健なNAS製品で高い評価を集め、目利きが立つ多くのユーザーが同社製品を愛用している。「TS-EC1679U-RP」はエンタープライズ向け製品としては最上位に位置し、同社のフラグシックモデルと称してもいいだろう。今回は同製品を試用し、その機能性や実際のパフォーマンスを数値として検証する。

「TS-EC1679U-RP」のスペック

  • CPU : Intel Xeonプロセッサ E3-1225 3.1GHz
  • メモリ : 4GB DDR3 RAM(最大16GB)
  • HDDベイ : 16個
  • 最大容量 : 64TB
  • HDDインタフェース : SATA 6Gb/秒
  • ネットワークインタフェース : Gb LAN×4(10Gb LANに拡張可能)
  • USBポート : USB 3.0×2、USB 2.0×4
  • eSATA : 2
  • 拡張スロット : 2(ネットワークおよびストレージ拡張用)
  • 筐体 : 3U
  • 電源 : 600W×2
  • 消費電力 : 229W(スリープモード時は89.1W)