伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)は5月21日、複数のデータセンタを仮想的に1つのデータセンタとして利用するマルチ仮想データセンタのサービス化に向け、実証実験を開始すると発表した。

同実験は、CTCが横浜と神戸に保有するデータセンタをつなぐセンタ間ネットワーク基盤を利用したマルチベンダー環境での国内初の例となる。企業がグローバルレベルで、保有する情報資産を有効利用でき、災害対策も実現する、新しいデータセンタの利用形態として先進的な取り組みとなる。

今回の実証実験では、実際に関東圏(横浜)と関西圏(神戸)にある同社のデータセンタを利用した検証を行う。

実証実験の概要(離れた拠点を、L2の延伸とストレージフェデレーションで連携)

具体的には、異なる複数拠点のネットワークを1つのネットワークとして連携する技術であるL2の延伸、物理サーバ上に仮想的なサーバを提供するサーバ仮想化、複数の拠点にまたがる仮想ストレージ空間を実現するストレージフェデレーションといった技術を採用し、同社が保有するマルチベンダー環境の総合検証センタ、テクニカルソリューションセンタ内での技術検証を5月から開始し、夏を目処に拠点間での実証実験を開始する予定となっている。

将来的には、同社が保有するデータセンタをベースに、強みとするマルチベンダー対応の仮想化・統合技術に、L2の延伸とストレージフェデレーションという新しい技術を組み合わせ、CTCの独自サービスを提供予定。