上司から資料作成を頼まれたが、自分は手がいっぱいだ。同じチームのAさんにお願いしたいが、嫌な顔をするに決まっている。なぜなら、これまで、Aさんは仕事を頼んでも何かしら理由をつけてやってくれたことがないから――あなたの周囲にそんな人はいないだろうか?

専門家によると、正当な理由もなく「仕事をしない」「仕事をさぼる」「すぐに怒鳴り散らす」など、仕事に対し不適切な行動をとる人がいる場合、すぐに対処すべきだという。Wall Street Journalの「Handling Co-Workers(同僚とどう付き合うか)」からアドバイスを紹介しよう。

きちんと仕事をしない人がいると、その人の周囲は仕事が増えて迷惑だし、チームの雰囲気も悪くなる。そういう態度をとる人には、「問題が定着してしまう前にできるだけ早く適切な対応をとるべき」と記事は助言する。

具体的には、特定のスキルについて改善するよう求めるのが有効だという。あるいは、一緒にスキルアップのコースを受けるなど、協調の姿勢を見せるのもよいそうだ。あなたの負担が増えるかもしれないが、その分学ぶこともあるだろう。また、周囲からの評価アップも期待できるかもしれない。

もう1つのアプローチとして、仕事の分担を再調整してその人ができることを割り当てるという策がある。「その人ができること、得意なことを見つけて、それをさせるとよい」と南カリフォルニア大学マーシャルビジネススクールで経営学を教えるDave Logan教授は述べている。

Logan教授は一方で、問題解決にあたって上司や人事を巻き込むことには難色を示す。「なるべく1対1で解決し、問題を表面化しないようにすべき」と助言する。その人が職場で好かれている人気者なら、あなたと他のスタッフの関係に影響を及ぼす可能性がある。あなたとその人にとって重要なことにフォーカスして対立を避けることが大切なのだという。

最後に、興味深い意見を紹介しよう。「不適切な行動に対して口をつぐむことは、その行動を認めているということになる」とコンサルタント会社・Workplace Communicationを営むBeth Sears氏。ひょっとすると、解決可能な問題の悪化にあなたも加担しているのかもしれない。思い当たるところがあれば、改善に向けた一歩をすぐに踏み出したい。4月になり、職場のメンバーが新しくなった今がチャンスかもしれないから。