ソフトバンクモバイルは4月9日、同社が提供する高速通信サービス「ULTRA SPEED」のBS放送による電波干渉問題について説明した。

今回の電波干渉問題は、2012年2月20日から発射されているBSデジタル放送BS21チャンネルおよび23チャンネルの放送用電波により、ULTRA SPEEDの接続率の低下や通信スピードの劣化などが発生しているというもの。すでに2月20日に同社Webサイトで告知されており、今回改めてアナウンスがあった。

電波干渉問題の内容としては、個人宅などのBS放送受信機器の配線に接続不良が発生し、漏れ出た電波が携帯端末と基地局の送受信の電波に干渉を与える現象が確認されたというもの。屋外のBS放送用アンテナのブースター(増幅器)や、BSが受信できる建物の宅内の壁面にささったままで使われていないテレビアンテナ用L型プラグ、シールド処理されてないケーブルなどから漏れ出た電波が、携帯端末と基地局の間の送受信電波と干渉し、影響を与える場合があるとのことだ。

発生している電波干渉のイメージ

同社では、自宅で電波干渉を受けているユーザーに対し、次の2点を確認するよう案内している。これにより、電波干渉が改善される場合があるという(問題が屋外のBS放送用アンテナの増幅器などに起因する場合は改善されない)。

  1. テレビアンテナ用L型プラグ

宅内の壁面に使用していないテレビアンテナ用L型プラグが付いている場合は取り外す。 これにより、電波状況が改善する場合がある。

テレビアンテナ用L型プラグのイメージ

  1. 同軸ケーブル

テレビ・ビデオのBS端子とアンテナコネクタ間のケーブルにシールド処理されてない同軸ケーブルを使用している場合は、BS放送の受信に適した同軸ケーブルに交換する。衛星放送受信に適したケーブルは、ケーブルの表面に記載されている名称の末尾に「FB」とあるものだという。また、接続が簡単なため、コネクタ一体型のケーブルの利用を勧めている。

代表的な同軸ケーブル名称

コネクタ一体型の一例(4C-FB

今回の電波干渉問題に対し同社は、基地局に影響を与えている屋外の電波干渉の発生源(建物)の特定を進めており、影響が大きい建物から対策を行っている。加えて、基地局側の設定を変更し、干渉を受けにくくするといった施策を実施している。このほか、「BS電波干渉お問い合わせ窓口」を設置し、問い合わせを受け付けている。連絡先は次の通り。フリーコール : 0800-170-3000(通話料無料)、営業時間 : 9:00~20:00(年中無休)。