端末によっては、WiMAXやLTEなど各キャリアの高速データ通信規格によって快適に大容量のデータ通信が可能になっている。これらの高速データ通信ももちろん電力を消費する。仕様上オン・オフ切り替えができない場合もあるが、切り替え可能であれば普段はオフにしておき、大容量のデータをダウンロードするようなときにのみ使うようにするのもバッテリーを長持ちさせるコツだ。

Wi-FiもWiMAXも電力消費は多い。こまめにオフにしておきたいもの

最近の端末では、これらの機能をワンタッチでオン・オフできるウィジェットが最初からホーム画面に設けられていることもあるため、積極的に活用することで手軽にバッテリーの節約を図ることが可能だろう。

ワンタッチで端末の各種機能をオン・オフできるウィジェットも活用

アプリを使ってバッテリーを節約する

ポイント5. "バッテリー食い"のアプリを見つける

バッテリーを消費するのは端末のハードウェアやAndroid OSの機能だけではない。インストールしたアプリによってももちろん消費することになる。たとえば、もし端末のCPUをずっと占有するようなアプリがインストールされていたら、何もしていなくてもどんどんバッテリー残量が減っていく。そういった"バッテリー食い"のアプリがないか調べるときには「SystemPanel App / Task Manager」を使うとよいだろう。

「SystemPanel App / Task Manager」では、端末のCPUやメモリ、ネットワーク通信の使用状況をグラフや数値でリアルタイムに把握できるようになっている。動作中のアプリや端末の機能ごとにCPUの占有率を表示するため、電力を余計に消費する原因になっていそうなアプリを見つけるのが簡単だ。

各アプリのCPU占有率がひと目でわかる

CPUだけでなく、メモリやネットワークの使用状況も把握可能

使用状況をグラフィカルに表示できるのも特長

CPUの占有率は、2時間・8時間という短時間の集計値だけでなく、1日・3日・1週間という長期間の集計値もわかる。ごく短時間のうちに極端にCPUを占有するアプリを見つけたり、長期間でみたときにCPU占有率の多いアプリを見極めるときも役に立つ。"バッテリー食い"のアプリを見つけたら、そのアプリを終了させるか、あまり使っていないアプリであればアンインストールしてしまうのもおすすめだ。

ポイント6. ライフスタイルに合わせて自動で節電設定する

前半でも述べたように、端末の機能によっては常時必要になるものはそれほど多くなく、自宅にいる時と仕事している時とで使いたい機能、使わなくてもよい機能が異なったりする。さらに、昼と夜とで必要な機能とそうでない機能もあるだろう。たとえば夜、自宅で寝ているときにWi-Fiがオンになっている必要は全くなさそうだ。

とはいえ、朝起きた時、家を出た時、会社に着いた時…… 夜になって帰宅した時など、場面に応じていちいち手動で設定を切り替えるのは手間がかかり過ぎる。場面に応じて最適な設定に自動で切り替えられる「Llama - Location Profiles」というアプリを使ってみるのも手だ。

「Llama - Location Profiles」を使うと、位置情報をもとに、ユーザーが自宅にいるときは多くの機能をオンに、自宅を離れたら一部の機能をオフにする、といったことが可能になる。また、時間帯によって切り替えることもでき、就寝時間帯は必要最低限のものを残してほとんどの機能をオフにすることも可能だ。

設定条件などをまとめた複数の"イベント"や"プロファイル"を定義

特定の場所や時間帯などの条件に応じて切り替える内容を設定できる

着信音の設定を自動で切り替えることも可能

バッテリーを長持ちさせるための設定だけでなく、着信音の設定切り替えなども可能なため、電車内や職場でマナーモードにするのを忘れたくない、というような用途にも利用できる。多くの機能のオン・オフをコントロールできる自由度の高い英語版アプリのため、使いこなすのは少し難しいが、適切に設定すればバッテリーの節約に大きく貢献するのは間違いない。

*  *  *

わずかな工夫でバッテリーを節約できることも

フィーチャーフォンと比べ、スマートフォンは大画面であること、CPUが高速化していることなどから消費電力が大きく、バッテリーを長時間もたせるためにメーカー各社が知恵を絞っている。簡単な操作でバッテリーを節約できるようにする「エコモード」機能を標準搭載する端末が増えているほか、Android OSのインターフェイス自体の配色を暗くして、ディスプレイによる電力消費を可能な限り抑えようとしているメーカーもあるくらいだ。

それほどスマートフォンにおいては電力消費の抑制が大きな課題となっている。しかしながら、微妙なさじ加減一つでバッテリーを長持ちさせることができたり、できなかったりするということは、つまり、ユーザーの使い方次第で大幅にバッテリーのもちを改善させることが可能、という見方もできるだろう。

今回ご紹介したように、まずは端末の設定をチェックしてみて、余計に電力を消費しているような箇所を徹底的に洗い出したい。なおかつアプリで消費電力を抑えたり、自分のライフスタイルに合った設定に自動で切り替わるようにすることで、確実にバッテリーの節約に結びつく。充電の回数が少なければ、結果的にバッテリーの寿命を延ばすことにもつながり、より長く、大切にスマートフォンを使い続けたい人にとってもうれしいはずだ。

(記事提供:AndroWire編集部)

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