Python Programming Language

Python(いわゆるCPython)は、2.7系と3系の2つのプロダクションバージョンが存在する。最新機能や2系で要望の多かった機能を取り込み、改善などを実施したものが3系で、今後は3系を採用することが推奨されている。

それに対し、2.7系はメンテナンスやバグ修正を目的としたブランチで、新機能の追加や変更などは実施されない。しかし、多くのライブラリが2系を対象としたものであることから、ライブラリを重視する場合にはこの2.7系を利用するケースが多く、Python 2.7系をデフォルトのバージョンに採用しているディストリビューションも少なくない。

こうした状況にあることから、Pythonコミュニティでは、「Python 2.8」を用意してはどうかという意見もあるようだ。3系を利用するつもりはないが、新機能を利用したいというユーザーに向け、2系のコードベースに3系の機能を取り込んでいこうという考えである。もっとも、メンテナンス負担の増大やブランチが増えることなどを懸念する声も多く、大きな支持は得られていない。

現在のところ、2.8の導入に反対する意見が大半だが、分断を防ぐためには2.8をリリースするのも1つの手だろう。よほどの理由が見つからない限り、2.8がリリースされることはないように思うが、こういった意見があるということは頭に入れておいても良いかもしれない。「Python 2.8: +1 : Python」に意見が掲載されているので興味のある方はご覧いただきたい。