キングジムは8日、東京・港区の赤坂ガーデンシティにて、デジタルメモ「ポメラ」の新製品発表会を行った。新モデルの「ポメラ DM100」は、ユーザーの声を反映して使い勝手や機能を向上。キーボードが折り畳み型からストレート型に変更され、バックライト液晶や電子辞書、Bluetoothといった新機能を備えている。
キーボードはJIS配列でキーピッチは17mm。キーボードサイズは250mm×90.5mmと、ゆとりのある文字入力が可能だ。また、キーバインド設定やキー割付設定、キーロック設定に加え、新たに「親指シフト」の設定も行えるようになった(キートップシールも付属)。
さらに、2画面編集モード、ジャストシステムの日本語IMEであるPC版ATOKのユーザー辞書インポート機能、明鏡国語辞典MX/ジーニアス英和辞典MX/和英辞典MXなどの搭載によって、従来よりスムーズな日本語入力を実現したとしている。
従来モデルの折り畳みタイプからストレートタイプに変更されたキーボード。本体サイズはW263×D118.5×H24.6mm、重量は約399g |
キーピッチは17(横)×15.5(縦)mmで、やや横長のキートップ。軽く試してみたところ、ノートPCとほぼ同じ感覚でキー入力が行えた |
日本語入力はATOKかMS-IMEかを選択可能。ファイル形式はテキスト(.txt)に加え、新たに表(.csv)の作成ができるようになった。表計算は行えないが、報告書や住所録の作成に便利だろう。
本体メモリは128MB(システム領域含む)を搭載。1ファイル全角4万文字、1,572ファイルの保存が可能となっている。
ディスプレイは5.7型TFTモノクロ液晶を採用し、解像度は800×600ドット。バックライトを搭載することで暗い場所でも利用できるのがポイント。バックライトの搭載により、駆動時間が気なるところだが、単3形アルカリ乾電池2本で約30時間(エネループ使用時は約25時間)の長時間駆動を実現した。また、低消費電力の液晶を採用することと、処理能力の低いCPUを搭載することも、長時間駆動の手助けとなっているとのこと。
特徴的なのが、液晶部の左右に備わっている「サイドバー」だ。左側に「Bluetooth」「QRコード」「カレンダー」ボタンを、右側に「国語」「英和」「和英」辞書のボタンを用意。「Bluetooth」ボタンを押すことで、保存したデータをワイヤレスでPCに転送できるほか、iPadやiPhoneなどの外部キーボードとしても利用できる。
カレンダーの日付メモは、従来の月表示に加え、週表示/日表示の切り替えが行えるようになり、QRコードはシリーズ最大の4,800字まで変換できるようになった。
文章を作る楽しさを味わう
今回、発表会に登壇したキングジムの代表取締役社長、宮本彰氏は「ポメラは2008年の誕生以来、ユニークなコンセプトとテキスト入力にこだわった機能性により、多くの方に支持され続け、シリーズ累計販売台数は20万台となりました。新モデル『ポメラ DM100』は、いただいた多くのご意見や開発者の想いを込めたことで、非常に完成度の高い製品となりました」と述べる。
製品のプレゼンテーションを行った商品開発部の立石幸士氏は、「『ポメラ DM100』は、文章を作る環境をより高めることを目指して開発してきました。キーボードをこれまでの折り畳み式ではなくストレートタイプにし、指とキーボードとの関係を見直すことで打ちやすさを追求しております。ぜひ、文章を作る楽しさを味わい、単なる道具ではなく、文具としてのポメラを楽しんでください」と、本製品にかける思いを熱く語ってくれた。