ボーズは18日、ポータブルタイプのアクティブスピーカー「SoundLink Wireless Mobile speaker」(以下SoundLink)を発表した。発売は10月21日。「スタンダード」と「LX」の2タイプが用意されており、標準価格はスタンダードタイプが36,750円、LXタイプが43,260円となっている。

場所を選ばず、スピーカーでのサウンドを楽しめる「SoundLink Wireless Mobile speaker」。写真はLXタイプで、スタンダードタイプは本体色にブラックを採用する

SoundLinkは、Bluetoothモジュールを内蔵したポータブルタイプのアクティブスピーカー。Bluetooth接続に対応した音楽プレイヤーやスマートフォンなどに保存した音楽を、複数の人間で聞くというスタイルが想定された製品だ。

本体はW244×D48×H130mmのフラットな形状(重量は1.3kg)で、外側には保護カバーが付けられている。保護カバーは、スタンダードタイプがナイロン製、LXタイプがレザー製。スピーカーグリル面が開くようになっており、使用時にはスタンドとして機能する。なお、保護カバーを閉じると電源はオフになる。カバーは交換可能で、標準色(スタンダードはダークグレイ、LXはダークブラウン)以外のカラーが別途販売される予定だ(ナイロン製:4,200円/レザー製:7,140円)。

カバー部分は、破損したり汚れたりした場合には交換可能だ。さらに、標準とは別のカラーもアクセサリーとして用意される

音楽プレイヤーとの接続は、Bluetoothの使用が基本で(他にアナログ入力用に3.5mmステレオミニジャックのAUX端子を装備する)、ペアリングの作業も簡単だ。なお、一度ペアリングした機器は6台まで本体のメモリに記憶される。対応しているプロファイルはA2DP。

同日行われた発表会場でスマートフォンとペアリングしてみたが、SoundLink側ではBluetoothボタンを長押しするだけの操作、スマートフォン側ではBluetoothを有効にしたうえで、Bluetooothデバイスを検索、SondLinkに切り換えといった少ない手順で利用可能だった。

本体の上部には、操作のためのボタンが並ぶ。左から、「電源」「AUX入力」「Bluetooth」「ミュート」「ボリューム-」「ボリューム+」

背面には、ACアダプター接続端子と、3.5mmステレオミニジャックのAUX端子を装備する。2つの間にある、microUSBのような形状の端子はサービス用で、ユーザーは使用できない

発表会では試聴の機会もあったが、楽曲の音域全てをカバーする「フルレンジ再生」を謳うだけあり、コンパクトサイズにもかかわらず低域再生能力が低いという感じはなかった(再生周波数帯域などは非公表)。従来の同社製小型スピーカーでは、低域再生能力を確保するために、バスレフポートを筐体内で何度も折り返しての長さを稼ぐという手法が使用されてきた。SoundLinkではコンパクト化が重視されたため、そういった手法は用いる代わりに、比較的大型のパッシブラジエーターを使用している。

また本体内には、ネオジウムマグネットを使用したトランデューサーが4基備えられている。さらに、搭載されているアンプは、インテリジェントラウドネス回路のような機能を搭載。音量によって聴こえやすい周波数帯が異ならないように、ボリュームのレベルに合わせて、帯域ごとのレベルを調整が行われる。音を大きくしにくい深夜などの使用で効果を発揮するだろう。

持ち運びを考慮した耐久性の高さも特徴だ。本体の落下試験のほか、ボタンに関しては10万回の耐久試験を行っている。さらに、高湿度状態での動作に関しての試験も行われているとのことだ(ただし、IPX規格などに準拠した防水/防滴性は備えていない)。電源はリチウムイオンバッテリーで、フル充電・フルボリュームの状態で最大3時間の再生が可能だ。