日本ヒューレット・パッカードは17日、8月よりノートPC製品の一部の生産拠点を海外から日本に移し、東京・昭島市の工場での生産を開始すると発表した。これにより、納期短縮と輸送による初期不良の低減に加え、製品品質の大幅な向上を目指すとしている。

国内生産が開始されるのは、法人向けノートPCの15.6インチ液晶搭載モデル「HP ProBook 6560b Notebook PCシリーズ」と今後発売予定の12.5インチ液晶搭載ハイエンドモバイルノートPCの2機種。この2機種を選択したのは、これらが法人向けノートPCラインナップの中核をなし、自由なカスタマイズにより最小構成からハイエンドまで幅広い構成を提供できるものであるためという。今後、この2機種以外の他の法人モデルや個人向け製品についても、年内をメドに順次国内生産を拡大するとしている。

昭島事業所での生産が開始される「HP ProBook 6560b Notebook PCシリーズ」

生産拠点の国内移転により、これまで10営業日だった納期を標準5営業日に短縮でき、海外からの遠距離輸送中の振動・衝撃・温湿度変化に起因する初期不良も低減できるとする。また、専用ソフトウェアのプリインストールや各種設定を行った上での製品出荷、資産管理用タグや顧客指定のマニュアルの添付といった、導入時の負荷を軽減する各種サポートも提供できるようになる。さらに、日本人スタッフによる厳しい工程管理や製品検査、顧客からの声の製造現場へのフィードバックにより、製品品質の大幅な向上を目指すという。

同社昭島事業所では現在多数のデスクトップPC、ワークステーション、サーバー製品を生産しており、同事業所で製造されているPCを同社では「MADE IN TOKYO」と呼んでPCにそのロゴシールを貼付して出荷している。