マイクロソフトは17日、報道関係者向けの説明会を開催し、この2月に迎える創立25周年と本社の移転を期に、これまでの25年のコンピューティングモデルの変遷を振り返った。あわせて、同社の研究・開発体制も紹介され、社名を変更して「日本マイクロソフト」となる同社の目指す企業像についても語った。

説明にあたったのはマイクロソフト株式会社の業務執行役員・最高技術責任者であると同時にマイクロソフト ディベロップメント株式会社の代表取締役社長を務める加治佐俊一氏。同氏のマイクロソフトとの関係のはじまりは、以前に在籍していた会社でアスキー・マイクロソフト(当時)を通じてMS-DOS 1.2/2.0などの開発に加わったこと。その後、、「UNIXに浮気していたこともあった」(加治佐氏)そうだが、「UNIXをやっていても君のコードはAT/Tの本流には入らない」と同社元会長の古川享氏に言われたのがきっかけで、平成元年に同社に入社し、以後Windows 2000/Vistaまでさまざまな製品の開発に関わった。同社ではもっとも社歴の長い役員であるという。

現在、同社の従業員はマイクロソフト ディベロップメントを含めて約2,500名とマイクロソフト全体の中で世界第2位の規模であり、また市場の大きさも世界第2位。このたびの社名変更と本社移転には、さらに日本に根付き、信頼される企業を目指すことの表れだという。加治佐氏は、有力なパートナーが多いこともあり、マイクロソフトのビジネスモデルの基本となるパートナーエコシステムがうまく回転しているという点を、日本における同社のビジネスの特徴として挙げた。

マイクロソフト業務執行役員・最高技術責任者兼マイクロソフト ディベロップメント代表取締役社長の加治佐俊一氏

日本におけるマイクロソフトのビジネスの概要。1986年の創立時は16名だった従業員数が、今では約2,500名になったという