Android搭載で話題となった米Barnes & Nobleの電子ブックリーダーのカラー版「NOOKcolor」が今年10月に登場したが、このNOOKcolorに間もなくAndroid 2.2のアップデート提供が予定されており、このアップデートによりパフォーマンスの大幅な向上が見込まれるという。またAndroid Marketアプリの提供計画も噂されており、B&N以外のストアに紐付けられた電子ブックリーダーやゲーム端末など、7インチの汎用Androidタブレットとして活用する道が開けてきた。

同件を報じているのはSmartphoneMag.comで、来月2011年1月にも提供予定のAndroid 2.2アップデートを搭載したnook color端末をB&N担当者よりデモストレーションしてもらった様子を報告している。現行のnook colorはAndroid 2.1を搭載し、1024×600ピクセルの7インチIPSディスプレイに800MHz駆動のARM Cortex A8プロセッサ、内蔵8GBストレージ、最大32GB対応のmicroSDカードスロットといったハードウェアスペックを持つ。従来のnookとの最大の違いはディスプレイ部分で、nookが電子ペーパーに小型カラー液晶ディスプレイを組み合わせた特徴的なユーザーインタフェースを採用しているのに対し、nook colorは全面タッチパネルとハードウェアキーを組み合わせた通常のタブレット的な外観をしている。とはいえ、あくまでB&Nの電子ブックリーダーの体裁をとっているため、他の汎用Androidタブレットと比較して出来ることは限定されている。

もしSmartphoneMag.comがいうようにAndroid 2.2アップデートがnook colorに提供された場合、まずパフォーマンス面で大幅な向上が見込めることが挙げられる。そして新たにAndroid Marketアプリが提供されることで、これまで"ルート化"以外の方法で難しかった各種アプリの新規導入が容易になり、汎用タブレットとしての利用の道が開ける。特にAndroid 2.2では外部ストレージへのアプリのインストールが可能になっており、アプリ導入の容量不足で困ることはないだろう。Galaxy Tabなどの端末に比べればパフォーマンス面で劣るが、何よりnook colorは店頭での販売価格が249ドル以下となっており、タブレット市場でのライバル製品に比べておよそ半額以下と非常に手が出しやすい(3GなしのWi-Fiのみの対応という違いはあるが)。残念ながら日本での販売こそないものの、安価なAndroidタブレットを入手したいというユーザーには非常に魅力的な選択肢のように思える。