Java Programming Language

QConでOracleのAdam Messinger氏が担当したセッションThe Road Ahead for Javaの内容がJava関係者の間で話題になっている。複数のメディア、ブログ、Twitterなどで講演内容が伝えられている。内容を要約すると次のとおり。

  • Oracleが有する2つの異なるJava仮想マシン技術、JRockitとHotSpotの統合を進める。統合したバージョンは2011年には最初のお目見えとなり、完成までには3年ほどかかると見積もっている。
  • OpenJDKをベースとしたOracle Javaは無償版と商用版の2種類を用意する。内容の違いや価格、サブスクリプションなどに関する言及はなし。
  • JavaFXの改善は継続していくが、すでに広く採用されているJavaScriptを使った開発を重視していく。
  • WebLogicとGlassFishでベースとなるマイクロカーネルを共有していく。

OracleはBEA SystemsとSun Microsystemを買収したことで、Javaに関する次のポートフォリオを獲得している。

  • BEA Systems Java仮想マシン技術 - JRockit
  • BEA Systems アプリケーションサーバ - WebLogic
  • Sun Microsystems Java仮想マシン技術 - Hotspot
  • Sun Microsystems アプリケーションサーバ - GlassFish

JRockitとHotSpotの統合はJava高速化技術と高可用性の実現に向けてもっとも期待されていた部分。具体的な計画が示されたことは興味深いといえる。注目が集まっているのは、OpenJDKをベースとしたJavaとして無償版のみならず商用版も提供するといった説明があった点にある。Oracleはこれまでこうした内容については言及してこなかった。