三菱電機ブースでは、有機EL大型ディスプレイ「オーロラビジョン OLED」や75V型レーザーテレビ「LASERVUE(レーザービュー)」などの映像システムから準天頂衛星「みちびき」や「宇宙ステーション補給機HTV」などの宇宙に関する事業まで、幅広い展示をおこなっている。

注目の展示は、レーザー方式を使用した「LASERVUE」。液晶方式に比べて圧倒的に高速応答性に優れることからクロストーク(残像感)が少なく、長時間の視聴において目が疲れやすいといわれる3D映像の描画にもきわめて有利だ。約2倍の広色域と75V型という圧倒的な大きさが生み出すリアリティと迫力を、体験コーナーでぜひ実感してほしい。

レーザーテレビのコーナーは、人が絶えない人気ぶり。サッカー選手の動きを3Dデモ映像に使用するなど、応答速度への自信がうかがえる

10月21日発売予定の3D映像対応液晶テレビ「REAL」MDR1シリーズも、腰を据えてじっくりと体験することが可能だ。液晶テレビながらクロストークを抑えた4倍速(240Hz)パネルや黒が美しいつややか液晶「新DIAMOND Panel」を備え、LEDバックライトの採用により、映像の美しさを省電力かつ高輝度に再現。3D対応Blu-rayと1TB HDDをはじめ、リモコン操作ひとつで画面が正面を向く「オートターン」や映像の奥行きや飛び出し幅を好みで調整できる「奥行きアジャスター」、通常の2D映像を映像処理で疑似3D化する機能など、ユニークな機能も搭載している。

腰を下ろして、MDR1シリーズの3D性能を堪能できる。説明員とマンツーマンなので、気軽に質問も可能

「奥行きアジャスター」は、観る人の好みにより、3Dの深度を「手前に」「標準」「奥に」「もっと奥に」の4段階から調整できる。疲労をやわらげる効果は予想以上に大きい

3Dには対応しないが、Blu-rayと500GBのHDDを搭載した「BHR400」シリーズも展示

「オーロラビジョン OLED」は、この大きさとは思えないコントラストが魅力。モジュールの組み合わせながら、継ぎ目がないのも驚き

オーロラビジョン OLEDは、注目の有機ELパネルを独自の制御技術で駆動させ、クリアな高精細画像を投影する大型ディスプレイ。モジュールの組み合わせで大きさや形をフレキシブルに構成できるのがポイントで、球体や曲面など特殊形状にも対応する。しかも、薄型軽量化により、設置も簡易とのこと。

宇宙事業に関する展示は、主に中年男性客に大人気。この分野で培った技術が3Dテレビにもフィードバックされているのだ。写真は「宇宙ステーション補給機HTV」の模型と解説パネル

液晶マルチ大画面表示装置「LVP-L46XM70」は、液晶ユニットの組み合わせにより大画面映像を投影。デジタルサイネージなどで活躍する

H.264に代わる次世代符号化映像のデモ。映像圧縮を映像の部分ごとに最適化することで、転送レートを下げつつ、画質を大幅に向上させている。NHKとの共同開発