YubNubコマンド

さらにバライエティあるコマンドを利用するには":"ではじまるYubNubコマンドを活用することができる。yubnub.orgが提供するソーシャルコマンドラインは各種サービスなどユーザーが作成する様々なコマンドラインが公開されている。ここにはさらに大量のコマンドが用意されており、これらをgleeBoxで使うことができる。いくつか紹介してみよう。

画像での検索はキーワードでの検索とは異なるものを探し出してくれる。見た目の情報が重要であるもの、夜景や壁紙などはそのような使い方の典型的なもののひとつだろう。":gim "を使うとGoogle Image検索が可能だ。業務に疲れ果てたと思うときはそのまま、":gim 世界遺産"である。美しいワールドワイドな世界へと妄想が羽ばたいていくだろう。

図21 Googleの画像検索もその場で即、呼び出すことができる。":gim 世界遺産"では

図22 美しい世界遺産が表示される

同様にそろそろ、動画鑑賞モードタイムに切り替えるかという場合には":yt 宇宙"。遙かなる宇宙を満喫するための動画鑑賞をYouTubeで行うことができるのだ。このように短くて覚えやすいコマンドは必修であろう。

図23 YouTubeには覚えやすいコマンドが割り当てられている。":yt 宇宙"では

図24 宇宙の神秘的な映像へと飛び出すことができる

Google検索にはユニークな2gコマンドも用意されている。これは2つのキーワードを別個のウインドウで別々に検索するもので、ブラウザの表示領域を二分割して、キーワードごとに検索できる。たとえば、":2g パソコン 携帯"とスペースで区切って2つのキーワードを入れる。

図25 2gではキーワードを個別で検索する機能が

図26 ブラウザが二つに分かれてそれぞれのキーワードで検索結果が表示

調べものには、欠かせないフリー百科事典ことWikipediaももちろん搭載されている。Wikipediaは国によって違う内容である場合が多い。:wpで英語圏の百科事典、:wpjで日本のWikipediaを検索できる。捜し物の特性によってこの二つのコマンドを使い分けることが肝要だ。

図27 Wikipediaは":wp"。この場合英語でのWikipedia検索を行える/p>

図28 調べる内容によって使い分けが可能だ<

図29 日本語で調べる場合には":wpj"。ここでは明治維新を検索

図30 日本のWikipediaで捜し物を検索することが可能だ

また突如として、あるドメインが頭に引っかかりそのドメインをトコトン調べ尽くしたいような場合には、:whoと:alexaなどを使ってみるのもよいかもしれない。:whoではwhoisサービスを提供するWebサイトからドメインの所有者やレジスター情報、:alexaではドメインのトラフィックやランキングデータなどを公開しているAlexaへと導いてくれる。

図31 :whoではwhoisサービス

図32 ドメインの情報を表示してくれる

図33 :alexaでは、AlexaによるトラフィックなどのWebサイトの情報を表示

図34 Alexaのデータを瞬時に閲覧できる

現在開いているページをこれらコマンドに引数として渡す場合には、"$"使うとよい。":alexa $"とすれば現在開いているページのランキング、":who $"とすれば現在開いているページのwhoisを導き出してくれる。同様の使い方としてオンラインPDFサービス「Web2PDF」と連携する"site2pdf"を使って":site2pdf $"とすれば、今現在開いているページのPDFファイルを即座に作成することができるようになる。

図35 "$"は現在開いているページを表す。PDFサービスを利用して、現在開いているWebをPDF化するには":site2pdf $"となる

図36 「Web2PDF」を使ってマウスを使うことなくその場でPDF化することが可能だ

さて「gleeBox」を使ってみてだが、実にPCの可能性を広げてくれるツールであるというのが率直な感想だ。特に[ブラウザ]+[キーボード]という組み合わせの効力を最大限活かされるように設計されている。ただ閲覧するだけではなく、キーボードを使って能動的に情報を得ていく感覚は、なかなか携帯端末などでは実践できないものでありPCの魅力のひとつであろう。同時にこれだけ多くのWebサービスがありながら、まだ知らないものが多い。gleeBoxのような媒介を通してこれらサービスに触れることができるのもメリットとして大きく感じる次第である。gleeBoxのマニュアルは以下のサイトにある。まだまだ紹介しきれない機能もたくさんあるので是非参考にしていただきたい。