デジタルカメラファンのみならず、中判フィルムカメラユーザーの耳目を一身に集めた「PENTAX 645D」が11日、ついに発売された。35mmフルサイズセンサーの約1.7倍の面積にあたる44×33mm、約4000万画素という大型センサーを搭載しながら、レンズを含めて100万円を切る戦略的価格設定は、多くの写真愛好家を驚かせたはずだ。

市場に向けた最初のプレゼンテーションがおこなわれたのは、2005年のPIE(Photo Imaging Expo)だった。ここでは3つの試作コンセプトデザインモデルが提示され、人気投票がおこなわれた。

2005年のPIEで提示されたデザインモックアップ(左よりA案、B案、C案)。当時は18メガピクセル機を想定していた

「結果的に、一番人気がなかったデザイン(B案)を製品化したんですよ」と笑うのは、645Dの開発を手がけたHOYA PENTAX イメージング・システム事業部 マーケティング統括部商品企画グループ 前川泰之氏だ。…つづきを読む