日本ではあまり馴染みのない"ゲーミングPC"。その名前からゲームプレイに特化したPCと思われがちだが、PCゲームの世界では家庭用のコンソールゲーム機を上回る美しいグラフィックスを高速に処理できる性能が必須なのはもちろん、0.1秒の判断が勝敗を分けることもあるため、動作の安定性や快適な入力環境が求められる。ゲーミングPCは“PC"として高い完成度を備えているのだ。
そのため、本来のゲーマー以外にも、例えば大量の動画ファイルを寝ている間にエンコードしたり、ヘビーな処理を長時間実行したいといったユーザーの要求にも応えてくれるのが大きな魅力。スペックを追求しているため、どうしても筐体が大きくなりがちなゲーミングPCは、住宅事情もあり、日本では一部のマニアのものという印象が強いが、海外では大手メーカーの多くが独自ブランドを展開するほど人気の高いジャンルだ。ゲーム以外の処理も快適であるため、多くのユーザーに愛されている。
そして本稿で紹介するデルの「Alienware」(エイリアンウェア)もそんなゲーミングPCブランドのひとつだ。日本での展開は2009年6月からと、約1年しか経っていないが、元々は1996年に米国でハイエンドゲーミングPC専業のメーカーとしてスタートと歴史は深い。2006年にデルが買収し、世界展開を加速している。低価格、BTOといったイメージの強い同社のラインナップの中でも異彩を放っており、ゲーミングPCとして求められる「高性能」を徹底的に追求しているのが大きな特徴であり、PC本体だけではなく、ヘッドセット、モニタなどゲーミングPCの環境全体をサポートするブランドだ。
Alienwareはデルの直販サイトで展開。同じデルでも雰囲気は異なり、性能を追求するゲーミングPCらしい攻撃的な雰囲気を出している |