講談社は、京極夏彦氏の新作「死ねばいいのに」をiPad/iPhone/PC向け電子書籍として販売すると発表した。配信開始時期は、現在アップルの認可待ちのため未定だが、6月上旬を目指しているという。配信開始から2週間はキャンペーン期間として700円、その後は900円で提供する。携帯電話でもテキスト配信をする予定で、こちらは1章ごとに100円で提供。冒頭の1章については無料でダウンロードが可能となる。

京極夏彦氏(左)と講談社 野間省伸副社長(右)。紙の書籍は1,700円(税別)で発売済み

講談社 野間省伸副社長は、「iPadという、電子書籍を読むに足る端末が出たのは、電子書籍にとって大きなきっかけ」と語った。京極氏は、同書の電子書籍配信について、「iPadが私の本とあまり時期を違えずに発売されるということで、いい機会だと思って実験台にかって出た次第」とコメント。「紙の本と電子書籍は食い合うものではなく、新たな財源として補完しあえる」と話した。