iPad (タブレット)版の「Gmail for mobile」

米Googleは4月2日(現地時間)、同社のモバイルデバイス向けアプリケーションを、iPadを含むタブレットデバイスに最適化していく方針を明らかにした。その第一弾として、iPadで動作するタブレット版の「Gmail for mobile」をモバイルブログで公開している。

iPadのWebブラウザでgmail.comにアクセスすると、タブレットの大きな画面に最適化されたGmail for mobileが開く。2ペイン表示で、左側にインボックスの中身 (件名、差出人、スター、ラベルなど)がリストされ、右側に各メッセージまたはカンバセーションが表示される。

Google Mobileの製品マネージャーPunit Soni氏は、Gmail for mobileをiPadのホーム画面にブックマークすることを強く勧めているが、iPad標準のメール・アプリからでも、IMAPプロトコルを用いたGmailを利用できるそうだ。なおiPadのメール・アプリでは、iPadを横向きにすると2ペイン表示になり、縦向きでは1ペイン表示で、受信ボタンをタップするとインボックス内のリストがフローティング画面で現れる。

iPadの標準アプリには、iPadアプリとして再設計されたGoogleのYouTubeアプリとマップ・アプリが含まれる。YouTubeアプリではHDコンテンツを再生しながらコメントの読み書きが可能。マップ・アプリでは高解像度の衛星画像とストリートビュー画像を利用できる。またボイス検索をサポートする「Google Mobile App」(App Storeで提供)もiPadに対応。iPad向けの機能が今後追加されるという。

GoogleはiPad Simulatorを使って、GoogleのWebアプリのふるまいを評価しながらiPad用アプリを開発してきた。その結果、現時点ではデスクトップ向けとモバイル向けが融合したユーザーインターフェイスになっている。今後はユーザーからのコメントも取り入れながら改善・アップデートしていく。

Soni氏は「タブレット・コンピュータによって作りだされる新しいユーザー・インタラクションのチャンスに期待している」と語る。「様々な種類のセンサーを搭載したモバイルデバイスは、スクリーンが接触を検出し、カメラがモノを見て、マイクが音を聞き、そしてGPSから位置を知る。モバイルチームではこれまで、こうしたセンサーを活用する方法を議論してきた。タブレットについても同様であり、iPadのようなデバイスを通じて、いかにわれわれの製品の可能性を広げられるかに取り組み始めたところだ」と同氏。