Sony EricssonのOS戦略は、「Android」「Symbian」「Windows Mobile」の3本柱で展開する。中でも、発表会でフォーカスしていたのはAndroidだ。「Xperia X10 mini」は、もともとのAndroidスペックにはなかったもので、Sony Ericssonが提案したという。狙いは、片手で、場合によっては画面をみなくても入力できるような携帯電話で、「新しい市場を作る」としている。日本市場への提供を視野に入れるようだ。

10月にCEOに就任したBert Nordberg氏は、「まったく新しいタイプのモバイルエンターテイメント」をもたらすとし、新機種をあわせた5機種の成功に自信をみせた。Nordberg氏はまた、「オープンなやり方が機能しはじめた」とし、今後も提携戦略を通じて製品開発や市場投入を進めていくことにも触れた。

このほかNordberg氏が触れたのは環境への取り組みだ。Sony Ericssonは「Green Heart」というブランドで環境に配慮した携帯電話を数機種投入しているが、「サステイナビリティは将来の鍵を握る」として、2011年には全製品ポートフォリオをGreen Heartにするとした。

Mobile World CongressにCEOとして初登場したBert Nordberg氏。品質へのフォーカスも強調した

Sony Ericssonの業績については、Nordberg氏率いる新体制に期待しており、「いく分かの幸福感を感じている」とコメントした

発表会にはNordberg氏のCEO就任と同時にSony Ericssonの取締役会長に就任したソニーのHoward Stringer社長兼CEOも登場した。MWCでSony Ericssonのイベントに登場するのは3年ぶりというStringer氏は、昨年秋に欧州4カ国でローンチしたPS3のオンラインサービス「Play Station Network」の好調さに触れ、Sony Ericssonとのコラボレーションを進め、統合を強化していきたいとした。