サイボウズは2月8日、サイボウズガルーンと連携するWindows phone向けアプリケーション「サイボウズモバイル KUNAI for Windows phone」(以下、KUNAI)を発表した。

KUNAIは、間もなくリリース予定の大規模向けグループウェアの新版「サイボウズガルーン 2.5.4」を利用するためのモバイルアプリケーション。サイボウズガルーンに備わるスケジュール、ワークフロー、アドレス帳、メールなどの機能をWindows phone上で効率的に利用できるよう工夫されている。

例えば、スケジュール機能では「空いている時間をすぐに見つけられるUIになっている」と言い、カレンダー画面上でドラッグして日付を複数選択することで一定期間の予定をまとめて確認できるほか、カレンダー画面上でも各時間帯の予定の有無をゲージ風のUIで表示される作りになっている。

KUNAIのスケジュール画面

また、ワークフロー機能では、緊急度の高いものが上位に表示されるうえ、承認画面では一覧画面に戻ることなく、溜まった稟議を順番に確認することが可能だ。さらにメール機能では、「スレッド表示が可能なため過去の関連メールを探す手間を省ける」、「一時保留にする要返信メールなどに対してスターマークを付けて見つけやすいようにしておける」などの特徴がある。加えて、ワークフロー機能、メール機能ともに、添付されたPDF、Word、Excel、画像などのファイルを開くことが可能だ。

KUNAIのワークフロー画面

以上のようなUI面の工夫に加えて、企業ユーザー向けアプリケーションとして開発されたKUNAIでは、セキュリティ面の配慮も行われている。

例えば、サイボウズガルーンの管理画面では、セキュリティポリシーを細かく設定可能。メモリーカードやカメラなどのデバイスを利用禁止にしたり、インストールできるソフトウェアを制限したりすることもできる。加えて、パスワードワイプ、リモートワイプなどの機能も搭載しており、パスワード認証に繰り返し失敗するとデータを初期化したり、紛失時にサイボウズガルーンの管理画面から端末自体のデータ/設定を初期状態に戻したりすることも可能になっている。

KUNAIのセキュリティ関連機能

なお、KUNAIという名前は、忍者が所有していた小型の武器「くない」からとられている。武器や工具として攻めにも守りにも応用が効くツールであったことから、モバイルソリューションに最適な名前であるうえ、漢字では「苦無」と書かれるケースが多く、ビジネスマンにとって縁起が良いため採用したという。

動作には、Windows Mobile 6.1以降と、現在開発中のサイボウズガルーン 2.5.4が必要。価格は1ユーザーあたり1500円/月。提供開始は3月末が予定されている。

また、同社は併せてBlackBerryで同等の機能を提供するアプリケーション「サイボウズモバイル Sync for BlackBerry」も発表している。こちらは、サイボウズ リモートサービス契約者に無償で提供される予定。開始時期はKUNAIと同様、3月末とされている。

2月8日~6月30日までは、100社限定で、最新端末(dynapocket SoftBank X02T、docomo PRO series T-01A、docomo PRO series BlackBerry Bold)やサイボウズガルーン 2.5.4とともにKUNAIを提供する「試 KUNAI キャンペーン」も実施している。

試 KUNAI キャンペーンを開始

なお、サイボウズは、同社のモバイルソリューションにおける今後の予定も発表。iPhoneやAndroidなどへの対応も計画中であることを明かした。

その他のスマートフォンという部分で、iPhoneやAndroid対応も計画中