三洋電機は15日、「Xacti SOUND RECORDER(ザクティ サウンドレコーダー)」シリーズのリニアPCMレコーダー「ICR-XPS03MF」「ICR-XPS01MF」を発表した。発売は21日を予定している。価格はオープンで、市場価格はICR-XPS03MFが2万5,000円前後、ICR-XPS01MFが2万円前後と予想される。

リニアPCMレコーダー「ICR-XPS01MF」 ※レッド

新機種は、リニアPCMレコーダーとしては、世界最薄・世界最軽量(ICR-XPS01MF)を実現したモデル。ICR-XPS03MFは、サイズが幅38.8mm×高さ108.7mm×奥行き約9.4mm、質量が約50g(バッテリー含む)となっており、ICR-XPS01MFは、サイズが幅38.8mm×高さ96.3mm×奥行き9.4mm、質量が約46g(同)となっている。

録音フォーマットは、リニアPCM(44.1kHz / 16bit)のほかに、MP3形式(320kbps / 192kbps / 128kbps / 64kbps / 32kbps)が利用可能だ。記録媒体はmicroSD/microSDHCカードで、ICR-XPS03MFには4GB、ICR-XPS01MFには2GBのmicroSDHCカードが付属する。2GBのmicroSDHCカードでは、リニアPCMの場合、約3時間、MP3形式の場合、約13時間30分(320kbps)~約136時間(32kbps)の録音が可能だ。

両機種に共通して搭載されているマイクは、無指向性のステレオマイク。そのほかにICR-XPS03MFには、指向性ズームモノラルマイクも搭載される。また、ICR-XPS03MFのマイク部分は、机上の振動を拾いにくくするため、チルトアップする構造となっている(その分、ICR-XPS01MFに比べてサイズが大きくなっている)。録音時のレベルは、オート/マニュアル(60段階)でコントロール可能だ。このほか、再生時における21段階(50%~200%)のスピードコントロールや、空調の音を減少させる「ローカットフィルター」、音声のみを強調する「クリアボイス」などといった機能も搭載されている。

音楽プレーヤーとしての機能も装備されている。再生可能なファイル形式は、MP3/WMA。液晶パネルは日本語表示に対応しており、楽曲の情報を表示可能だ。さらに、フォルダやファイルをツリー形式で表示して、再生したい曲をダイレクトに選ぶこともできる。少し前のICレコーダーでは、MP3形式のファイル再生機能は装備されていても、musicフォルダに保存されたファイルのみに対応しており、また、楽曲情報などは表示されずに、転送された順番に振られたトラック番号が表示されるだけだったのに比べると、かなりの進歩だ。

マルチクレードルが付属するため、気軽に録音した音を楽しめるのも特徴 ※「ICR-XPS01MF」(グリーン)

さらに、標準でアクティブスピーカーを内蔵した「薄型マルチクレードル」が付属している。薄型マルチクレードルは、レコーダーをセットするドッキングステーションのようなもので、録音した音声や、音楽などの再生をスピーカーで行うことができる。両モデルともライン入力からの録音機能が装備されているが、これはクレードルに接続した状態でも利用可能だ。薄型マルチクレードルは、付属のACアダプターで駆動することも可能だが、レコーダー側のバッテリーによって使用することも可能となっている。なお、ACアダプターで使用した場合の定格出力は1W×2、レコーダー側のバッテリーを使用した場合には0.2W×2となる。

口述、会議など使用シーンに合わせて最適録音ができる「新・録音シーンセレクト」にも対応。左が4GBのmicroSDHCカードを付属した「ICR-XPS03MF」