ファイルメーカーは30日、「FileMaker Conference 2009」を、東京・品川の品川インターシティホールで開催した。日本でFileMaker Conferenceを開催するのは初めてのこと。

午前10時30分からスタートしたオープニングセッションでは、米FileMakerのドミニク・グピール社長、システムエンジニアマネージャのアンドリュー・ルケイツ氏が登壇。FileMaker10のデモストレーションを含めながら、約2時間に渡り、基調講演を行った。

米FileMakerのドミニク・グピール社長は、「FileMakerはIT環境において、どのように適合するのか」というテーマから切り出した。

グピール社長は、「経済環境の影響もあり、IT部門の予算は一定のまま。ミッションクリティカルの維持にしか注力できない。一方で、エンドユーザーにおいては、多くのニーズがあり、エンドユーザー自身がソリューションを自ら解決しなくてはならない状況にある。だが、エンドユーザーが独自にアプリケーションを活用すると、孤立したデータがあちこちに生まれることになる。単純なシステムであり、計画性がなく、修正ができないなどの問題を含んでおり、これをまとめるためにIT部門はまたストレスを抱えることになる。FileMakerは、IT部門とエンドユーザー部門との間で起きている問題を解決するツールである」とする。

米FileMakerのドミニク・グピール社長

エンタープライズ向けツールとワークグループ向けのツールは求められる要素が異なる

さらにグピール社長は、「もともとエンタープライズで求められるツールと、ワークグループで求められるツールとは要件が異なる。FileMakerは、ワークグループに焦点を当てて開発されたものである」としながら、「ワークグループでは、ITの専門知識を持った人材がいない。だが、現場で何が問題であり、これを解決するために何をすればいいのかを知っている。そして、課題を短時間で解決することが求められ、迅速な変更が求められている。アプリケーション開発をワークグループに任せるときには、それはミッションクリティカルであるのか、どけだけ多くのユーザーが互いにアプリケーションを利用するのか、頻繁な変更などを必要とするのかといった要件を吟味する必要がある。FileMakerは、スプレッドシートとしてではなく、データベースとして活用できるツールである。FileMakerが得意としているのは、SAPやOracleなどのエンタープライズアプリケーションと、ワークグループアプリケーション、デスクトップアプリケーションとを橋渡しすることであり、エンドユーザーの課題とIT部門が抱える問題を解決することができる」などとした。

FileMakerはエンタープライズトワークグループとの橋渡しになる

ワークグループが主要なターゲットとなる

大規模ワークグループ、小規模ワークグループ、ナレッジワーカーなどが主要なユーザーになるとし、それらとエンタープライズとのデータ統合ができると強調した。また、FileMakerの最近の動向についても説明した。グピール社長は、「FileMakerは、1,500万本以上の累計出荷を誇り、最新版のFileMaker10は、最も成功した製品。データベースソフトのベストセラーという地位を確固たるものにした。設立以来、すべての四半期において、利益を計上しており、フォーチュントップ100社のうち、70社がFileMakerを活用。全世界10,000の教育機関、数千の非営利団体、4,000を超える公共機関で導入されている。日本でも2010年度の大学生の就職人気ランキングの上位100社のうち、86社がFileMakerを導入している」と説明。「FileMakerを導入しているから、これらの企業は日本の大学生に人気があるとはいいませんが」として会場の笑いを誘った。

累計1,500万本以上を出荷

世界各国に展開している

世界で多くの企業、機関が利用

日本でも多くの企業が採用

さらに、米国以外の地域で売り上げの50%以上を計上していることや、2009年度の売り上げでは日本が全体の23%を占め、米国に次ぐ規模になっていることを示した。「日本には1993年に進出し、16年以上の実績がある。日本においても、FileMaker BUSINESS ALLIANCEやTechnical Networkなど、コミュニティが積極的に活動しており、ユーザーの活用に向けた支援体制が整っている。日本はFileMakerにとって重要な市場である」とした。そのほか、ライセンス販売など、日本のユーザーに対して提供されているいくつかプログラムを紹介した。

日本の売り上げ構成比は23%に達する

FileMaker 10の各エディション

ファイルメーカーが用意している各種施策