Mac OS Xユーザにとってベストなテキストエディタを探すレポート集
Snow Leopardを快適にする - どれがいい? 自分にベストなMacのテキストエディタ
機能充実、旧Mac OS時代から多くのユーザに支持されている「mi」
初心者も扱いやすい、CUIベースの軽量テキストエディタ「GNU nano」
縦書き編集や脚注表示に対応、日本語環境ならではの機能を誇る「iText Express」
もあわせてお楽しみください。

「vi」のお約束

「vi」とその派生版である「vim」(以下「vi」と表記)の詳細を語る前に、2点確認しておきたい。1つはviを使う意義について、そしてもう1つが「操作モード」についてだ。

最初に挙げたviを使う意義だが、筆者は"UNIX系OS教養課程における必修科目"だと考えている。GUIを備えた高機能なテキストエディタが数多くあるMac OS Xにおいて、あえてviを選ぶということは、端末画面の簡素なインタフェースで文章を編集できることよりも、シングルユーザモード時などGUIにアクセス不能な状態ですらファイル内容を改変できる、というヘビーデューティー(?)さ加減にあると思う。何らかの設定ミスでGUIが使えなくなり、viで急場をしのいだというUNIX経験者は多いはずだ。

Snow Leopardに標準装備されている「vi(vim 7.2)」の起動画面

viを使う意義について理解いただいたとして、問題は次の「操作モード」だ。viにはモードという概念があり、起動直後はカーソルの移動やコマンドの実行を行う「コマンド」モード、文字の挿入/削除など文章に変更を加えるときには「入力(挿入)」モードと、作業内容に合わせてモードを切り替えなければならない。マウスは利用できない -- Snow Leopardに収録のvimはそのようにビルドされている -- ため、カーソルキーで移動しつつ文章に変更を加える、という作業を行うには多少の慣れが必要になるのだ。これからviに挑戦してみようという場合には、この点に注意してほしい。

まずは「~/.vimrc

statuslineを適切に定義しておけば、開いているファイルの文字コード種を確認できる

Snow Leopardには、ほぼ最新版の「vim 7.2」が収録されている。マルチバイト文字も扱えるようコンパイルされているため、スタートアップファイルに若干の記述を加える程度で日本語の文章を編集できる。もちろん、「ことえり」や「ATOK」などの日本語IMEも使用可能だ。vimを本気で活用するかどうかは別として、デフォルトのエンコード形式をUTF-8とし、それ以外のテキストファイルを開いた場合には自動判定を行うこの設定は、行っておいて損はないだろう。

最後の行は、現在開いているファイル名と文字コード種を、ステータス行に表示するためのオプションだ。

set enc=utf-8 
set fenc=utf-8 
set fencs=iso-2022-jp,sjis,euc-jp,utf-8
set statusline=%f\ %{'['.(&fenc!=''?&fenc:'?').'-'.&ff.']'}