中国最大規模の通信関連展示会「P&T/Wireless & Networks Comm China 2009」が9月16日から20日まで中国・北京で開催された。再編された中国の3事業者や、中国の端末・インフラメーカー、海外メーカーなど約300社が出展した。
iPhone対抗となるか?中国移動、OPhone端末を展示
中国最大の携帯電話加入者数を誇る中国移動は、フルタッチフォン「OPhone」の実機を公開していた。OPhoneのプラットフォームは、Android OSをベースに中国移動などがカスタマイズしたもの。中国移動の各種サービスやアプリケーションが最初から統合されているのが特徴で、通信方式はTD-SCDMAまたはGSMに対応している。同社が採用する中国独自開発の3G方式「TD-SCDMA」の普及を牽引するものにもなるだろう。
OPhoneはすでに複数のメーカーから端末供給が発表されており、中国移動ブースにもLenovo、DELL、Philips、Dopod(HTC)の製品が展示されていた。またTD-SCDMA連合ブースにも中国メーカーによるOPhoneが複数展示されているなど、今後10機種以上が市場にお目見えする予定だ。中国ではこの冬に中国聯通からiPhoneが発売される予定だが、OPhoneは中国開発のUIであることや複数の端末バリエーションがあることなどから、市場での前評判はかなり高い。後から参入するiPhoneにとって大きなライバルになりそうである。
また中国移動は、8月から独自のアプリケーションストア「Mobile Market(MM)」を開始。各OSに対応したアプリやコンテンツの販売を行っているが、OPhone向けのアプリも多数提供されている。
ユーザーに携帯電話のより高度な使い方を提唱するOPhoneは、データARPUの引き上げや、アプリケーション販売の推進、3Gの普及などが期待されている。中国移動にとって重要なスマートフォンプラットフォームと言えるだろう。