カシオ計算機は18日、被写体を自動で検出してピント合わせを行うコンパクトデジタルカメラ「EXILIM ZOOM EX-Z450」「EXILIM ZOOM EX-Z90」の2製品を8月28日から順次発売すると発表した。独自の動画合成機能「ダイナミックフォト」もさらに強化されている。価格はいずれもオープンだが、実売想定価格はEX-Z450が37,000円前後、EX-Z90が2万円前後。

「さがしてフォーカス」を搭載した新モデル「EX-Z450」(左)と「EX-Z90」

EX-Z450とEX-Z90は、新機能として「さがしてフォーカス」(インテリジェントAF)を搭載。画像処理エンジン「EXILIMエンジン4.0」の高速画像処理と画像解析技術を生かし、顔検出をして人物を認識するだけでなく、カメラを向けるだけで風景やペットなど、人物以外の被写体もカメラが自動で検出。検出した被写体にピントや露出を合わせてくれるので、人物以外でもピントの中抜けや露出不足などの失敗が防げるという。

EX-Z450背面。犬と猫を自動検出してピント合わせをしている

EX-Z90背面。風景にある主要被写体にピントを合わせている

また被写体に応じた補正機能も備え、「風景メイクアップ機能」では色を鮮やかにする「鮮やか風景」、かすみがかかったようなシーンをクリアにする「もや除去」機能を搭載。「人物メイクアップ機能」では、顔検出によるピント合わせに加え、肌の質感をなめらかにし、日差しによる顔の影をやわらげる。さらに「"押すだけ"逆光(ライティング撮影)」を採用し、カメラが自動でシーンを判別して、顔と背景の露出を最適化するほか、EX-Z450では「"押すだけ"夜景(手持ち夜景撮影)」も搭載し、手ブレを防いだ夜景撮影を可能にしてくれる。

EX-Z450のカラーバリエーション。上段左よりゴールド、ピンク、下段左よりレッド、シルバー、ブラウン

ダイナミックフォトは連写した動く被写体をカメラ内で切り抜き、別途用意した背景と合成する機能だが、従来は被写体を切り抜くためには被写体がいる状態といない状態で2回の撮影が必要だった。今回は、背景が平面で単一色であれば最初の撮影だけで切り抜きが可能になったため、より手軽にダイナミックフォトを楽しめるようになった。

さらにケーキやバラの花など合成用の画像データ約250種類を収録した素材集や、合成した画像を携帯電話などで再生できるようにするPC用ソフト「Dynamic Photo Manager」を同梱した。

両モデルとも、有効画素数1,210万画素1/2.3型CCDを搭載し、専用の「ムービーボタン」で1280×720ピクセルのHDムービー撮影も可能。EX-Z450は焦点距離28~112mm(35mm判換算時)の光学4倍ズームレンズを採用。F値はF2.6~F5.8で、CCDシフト方式の手ブレ補正機能を備える。ISO感度はオート/ISO64~ISO3200、高速連写は1280×960サイズで約10コマ/秒・20枚まで。液晶は3.0型23万400ドット高性能クリア液晶で、撮影可能枚数は約550枚(CIPA準拠)、本体サイズは96.9(W)×57.6(H)×21.4(D)mm、約130g(本体のみ)。

EX-Z90は焦点距離35~105mm(同)の光学3倍ズームレンズで、F値はF3.1~F5.9。手ブレ補正機能は備えていない。ISO感度はオート/ISO64~ISO1600、高速連写は1600×1200サイズで約4コマ/秒・8枚まで。液晶は2.7型23万160ドットTFT液晶で、撮影可能枚数は約230枚(同)、本体サイズは89.7(W)×51.7(H)×19.4(D)mm、約102g(本体のみ)。本体カラーと発売日は、EX-Z450のゴールド、ピンク、レッドが8月28日、シルバー、ブラウンが9月11日、EX-Z90のゴールド、シルバー、ピンク、ブルー、ブラックが9月11日。

EX-Z90のカラーバリエーション。上段左よりゴールド、シルバー、下段左よりピンク、ブルー、ブラック

なお、EX-Z90の初回出荷分4万台限定で、ダイナミックフォト用に厳選した「動くキャラクター素材(50種類)」を収録した2GBのSDメモリーカードを同梱するキャンペーンも実施する。