本特集は、HTML 5の仕様や実装状況に関する現時点での最新レポートとして、実際に動作するサンプルを添えた詳細な解説をお届けするものである。特集の後半となる今回は、Webアプリケーションを作成するにあたって有用な、JavaScript APIを中心として取り上げる。今回紹介する内容は以下の通りだ。

  • アプリケーションキャッシュ
  • クロスドキュメントメッセージング
  • Web Workers
  • Web Storage
  • Web Database
  • Web Sockets
  • Geolocation API

HTML5で新しく導入されたタグなどに関しては、前回の特集を参照していただきたい。

今回調査対象としたブラウザは、前回と同じく次の通り。ベータバージョンも含めた最新のバージョンをチョイスした。Internet Explorerについては、最新バージョンの8でもHTML 5への対応があまり進んでいなかったため、対象から外させていただいた(ただし、クロスドキュメントメッセージングとWeb Storageに関してはInternet Explorerでも動作することを確認した)。

  • Firefox 3.5/Mac OS X
  • Google Chrome 3(Beta)/Windows XP
  • Safari 4/Mac OS X
  • Opera 10.00_b1(Beta)/Mac OS X

今回のサンプルは、これらのブラウザすべてで動作するわけではない。HTML5への対応状況はブラウザごとにかなり異なっているためだ。そのため、サンプルを紹介するときには必ず対応ブラウザも明記することとした。