MM総研大賞は、IT分野の市場、産業の発展を促すきっかけとすることを目的に、2004年からスタートした表彰制度。優れたIT技術で積極的に新商品、新市場の開拓に取り組んでいる企業を表彰している。

今年から新たに「次世代ネットワーク製品・サービス部門賞」を創設。次世代のブロードバンド&ユビキタス社会の核となる製品・サービスから、「家庭向け映像配信サービス分野」、「ユニファイドコミュニケーション製品・サービス分野」、「FMCサービス分野」の3分野を選定し、分野ごとに「最優秀賞」を選出した。

そのほかにもIT産業に大きなインパクトを与えた製品・サービスを「話題賞」として選出。また、日本が世界に誇る「ものづくり」分野での代表的な商品を「ものづくり優秀賞」として選出した。

これまでの「大賞」受賞企業

MM総研大賞2004 松下電器産業(Panasonic) 「DIGA」(DVDレコーダー)
MM総研大賞2005 シャープ 「AQUOS」(液晶テレビ)
MM総研大賞2006 アップルコンピュータ 「iPod + iTunes Music Store」(携帯音楽プレイヤー+音楽配信サービス)
MM総研大賞2007 JR東日本「Suica」「モバイルSuica」とPASMO協議会「PASMO」の共同受賞(ICカード)
MM総研大賞2008 ソニー 有機ELテレビ「XEL-1」(有機ELテレビ)

さらに、新たに省エネなど環境配慮に優れた製品・サービスを表彰する「グリーンIT賞」を新設。「認知度」、「環境への貢献度」、「市場性」に加え、「CO2削減」、「3R(廃棄物削減・再使用・リサイクル)活動」などの企業としての取り組みを評価するとともに、個人消費者およびビジネスユーザーを対象とした2000件のインターネットアンケートを実施して選出した。

これらの各表彰製品およびサービスのなかから、もっともIT産業の発展に寄与したと思われる製品・サービスを「MM総研大賞」として表彰した。

審査委員長の東京大学名誉教授である安田浩氏

なお、最終選考は、東京大学名誉教授である安田浩氏を委員長とする審査委員会の厳正な審査のもと行われた。

審査委員会は、社団法人コンピュータソフトウェア協会専務理事の前川徹氏、シンクタンク・ソフィアバンク副代表の藤沢久美氏、幻冬舎「ゲーテ」副編集長の北村森氏、MM総研のシニアリサーチャーの横森忍氏で構成された。

安田委員長は、「最終選考では約90の候補があがった。大賞となったPriusは、情報技術、情報通信技術がなければ、グリーンITがうまくいかないことが世の中に浸透してきているなかで、ハイブリッドカーは、情報技術、情報通信技術の固まりであり、グリーンITに大きく貢献することが認められたものといえる」とした。

MM総研大賞 2009の受賞各社