パイオニアは14日、BDプレーヤー3機種「BDP-LX52」「BDP-320」「BDP-120」を発表した。発売は5月下旬を予定している。価格は、BDP-LX52が8万8,000円、他の2機種はオープンとなっており、市場価格はBDP-320が4万5,000円前後、BDP-120が2万9,800円前後と予想される。

低価格なエントリー向けから、本格的なシアター向けまで、BDプレーヤー3機種を発表

3機種の内、BDP-LX52は、BDP-LX91/71の流れをくむ本格的なシアターモデル。LX91/71で搭載されている「PQLS」を拡張した「PQLSマルチサラウンド」の搭載を特徴とする。これは、プレーヤーとAVアンプとをHDMIケーブルで接続した際に、AVアンプ側のマスタークロックをプレーヤー側も使用することでジッターの発生を抑えるというもの。同様の機構は、さまざまなメーカーの製品に搭載されているが、1本のHDMIケーブルで実現しているという点が大きな特徴となっている。さて、BDP-LX71/91に採用されているPQLSは、音楽CDの再生時にのみ有効となっていたが、BDP-LX51に採用されているPQLSマルチサラウンドでは、音楽CDだけでなく、BDやDVDに収録されているリニアPCM音声信号の伝送時にも、AVアンプ側のマスタークロックを使用することでジッターの発生を抑えることが可能になる。なお、PQLS/PQLSマルチサラウンドを利用するためには、それに対応したAVアンプが必要となる。現時点で、対応しているのは、SC-LX90/81/71。今後同社より、PQLSマルチサラウンドに対応したAVアンプが発売されれば、マルチチャンネルサウンドの再生にも対応する。

また、3機種ともDeepColorに対応(BDP-120のみ32bit。他のモデルは48bit)。1080/24p出力にも対応する。BDP-LX51/320には、DVDの映像などのノイズを低減する「トリプルHDノイズリダクションシステム」を搭載。BDだけでなく、従来のSDコンテンツの高画質再生も可能だ。

BDP-LX52/320では、テレビの特性に合わせて画質の調整を行う「ビデオアジャストモード」を搭載。同社のプラズマテレビ「KURO」シリーズと接続したときに、その特性に合わせて画質調整を行うほか、プラズマや液晶、プロジェクターなど、各ディスプレイの特性に合わせたパラメーターが設定された画質モードを装備する。またBDP-120ではKUROとHDMI接続した際に、KURO LINKの画質アジャスト機能によって、画質が調整される。

BDP-120には、他の2機種とは異なり、ビデオレンタル店でのBDの比率が増えてきていることから、これらを利用するユーザーに向けた、低価格で手軽に使えるエントリークラスのBDプレーヤーを目指した製品とのことだ。また、CMスキップ機能やクイックスタートが搭載されているなど、BDレコーダーを既に持っている人が2台目のプレーヤーとして使用するということも考慮されている。

なお、3機種とも、再生可能なメディアは、BDのROM/R/REの1層2層に、RAMを除くDVDの各メディア(AVCHDやAVCRECにも対応する)、音楽CD、CD-R/RWとなっている。なお、同社のサイトでは、PCファイルが保存されている再生可能なメディアが、DVDやCDなどに限られているが、実際には、ファイルフォーマットさえ会っていれば、BDに書き込んだものでも再生は可能とのことだ。