NECは3月2日、2011年までにグループの国内外の主要関係会社もカバーする、販売、経理、資材の基幹システムを刷新すると発表した。これにより、国際会計基準への対応、内部統制の強化を図るとともに、関連する間接部門の費用の2割以上削減することを目指す。

新システムでは、BPR(Business Process Re-engineerig:ビジネスプロセス リエンジニアリング)により策定した、グローバルに適用可能な標準業務プロセスを実装し、業務の効率化を推進する。ビジネスモデリングにはARIS(ARchitecture of Integrated Information Systems)を適用し、SAP ERPを標準システムとして採用するという。これにより、対象領域の間接部門費用を2012年度までに2割以上削減することを目指す。

また、新しい基幹システムは、将来的なNECグループ全体のIT統合化・共通化の第一弾と位置づけ、国内の特定データセンターにグループ全体へのサービス提供基盤として集中的に構築し、地方のデータセンターも設置し、バックアップも含め相互に連携し、一元的な統合管理・運用を実現するという。また、海外についても、北米、アジア・パシフィック、欧州でのシステム統合化を進め、クラウド指向のサービスとして提供することで、2011年度までにシステムのTCO(運用費用、減価償却費)を2割以上削減するという。

システム基盤は、同社の「Express5800/ECO CENTER」を始めとする自社のサーバ、ストレージ製品で構築し、Windows Server 2008、SQL Server 2008を採用したWindowsベースのシステムにするという。また、仮想化システムの自動生成・リソースの高効率運用を実現する運用管理ミドルウェア等を新たに開発するという。

新システムは、2010年4月に経理、2011年4月に販売・購買のシステムのサービスインを予定している。