Windows Media Player(WMP)はチューニングと呼べそうな改善が8点だ。まずNow Playingの見た目がよりクリーンでコンパクトになる(21)。Appleのロスレス.M4Aや.H263 MPEG-4など、WMPで再生できないコンテンツがライブラリー・ビューで表示されないようにする(22)。Jump Listからのコンテンツアクセスを強化(23)。上級ユーザー向けにイコライザーや再生速度調整、SRS WOWなど、高度な設定へのアクセスを改善する(24)。またストリーミングサービスで、より安定した再生が可能になるそうだ(25)。

ユーザーからの評価が高いというNow Playing (ベータ版)

ベータ版ではポータブルプレーヤーなどを接続すると同期ダイヤログにコンテンツ再生が中断される

CDやDVDでは中断後に、その場所から再開するレジューム再生が浸透している。最近では光学ドライブを持たないモバイルPCでHDDやSSDから直接コンテンツを再生するケースが増えているが、ベータ版ではシステムのスリープ後にレジューム再生をできなかった。RC版では、その利用シナリオが可能になる(26)。またポータブルメディアプレーヤーやUSBドライブを接続した際に現れる同期を促すダイアログが、RC版ではコンテンツ再生時には表示されないようにする(27)。パブリックベータを通じて、ハードウエアパートナーのDevice Stage対応が向上しており、RC版ではより多くのデバイスをDevice Stageで利用できる(28)。

このほかデジタルカムコーダーから取り込んだAVCHDコンテンツで特定の場所をシークしにくい問題を解決、デジタルカメラで多数採用されている.MOVファイルの対応を改善するなど、再生サポートが強化される(29)。

オーディオ機能が、デフォルトのスピーカーからヘッドフォンに正しく切り替わらないことがある問題を修正(30)。オーディオハードウエアのサポートに関してはWindowsロゴ・テストを厳格化し、RC版ではスピーカーやマイクが正しく機能するように努める(31)。

Touch Keyboardがマルチタッチに対応

タッチ機能はRC版で実用性が大きく向上する。まず1本の指で触れて他の指でタップするとコンテクスト・メニューが開くマルチタッチ右クリック(32)が可能になる。

タスクバーのサムネイルがタッチジェスチャーに対応し、指のドラッグでAero Peekを利用できる(33)。またShow Desktopボタンも改良され、タッチで押したままにしておくとデスクトップが閲覧可能になる。ソフトウエアキーボード(Touch Keyboard)がマルチタッチに対応(34)し、例えばShift+文字によるアルファベットの大文字など、複数のキーを同時に使った入力が可能になる。これまでは上下左右のスクロールが必要なWebサイトでテキストを選択するのは難しかったが、それが実現できるようにスクローリングとドラッギングのふるまいが改良された(35)。