Samsung Electronicsは、2.8インチのタッチスクリーンを搭載したスライド型携帯電話の新製品「UltraTOUCH(S8300)」を発表した。16日からスペイン・バルセロナで開催される移動体通信の総合展示会「2009 Mobile World Congress」で公開される予定。価格や出荷開始時期などについてはまだ明らかにされていない。

薄型のスライド型筐体とタッチスクリーンが特徴の「UltraTOUCH」

同社の「Ultra」は、薄型でデザイン性を高めた機種に付与されているブランド。今回のUltraTOUCHも、スライド型でタッチパネルを搭載しながら厚さ12.7mmのスリムボディを実現している。同社独自のタッチ操作用ユーザーインタフェース「TouchWiz」を搭載し、基本的にスライド部を閉じた状態でもさまざまな機能が利用できるようになっているが、スライド部を開いて従来同様のテンキーパッドで操作することも可能。

ディスプレイは2.8型WQVGA(240×400)のアクティブマトリックス型有機ELを採用。モバイルウィジェット機能に対応し、タッチ操作によって待ち受け画面上の好きな位置にミニアプリを配置できる。

マルチメディア関連機能としては、オートフォーカス付きの800万画素CMOSカメラ、DivX / XviD / H.264 / WMV9 / MPEG-4等に対応した動画再生機能、GPSなどを搭載する。ストレージ領域は内蔵メモリ80MBに加え、最大16GBまでのmicroSDHCカードが利用できる。

ネットワークはGSMクアッドバンドに加え、W-CDMA/HSDPA(2100および900バンド、受信最大7.2Mbps)に対応。そのほかBluetooth 2.1通信機能を搭載する。本体サイズは110×51.5×12.7 mm。

同社の移動体通信部門を統括するJK Shin氏は「UltraTOUCHは今年のMobile World CongressにおけるSamsungのフルタッチ携帯の主役。当社はあらゆるライフスタイルに対応すべく、さまざまな端末を提供しフルタッチ携帯のラインナップを強化していく」とコメントしており、OMNIAのようなハイエンド機だけでなく、デザイン重視の機種にもタッチ操作を広げていく考え。UltraTOUCHは「フルタッチ」を銘打ちながらもキーパッドを搭載していることから、ユーザーにキー操作からタッチ操作への段階的な移行を促すモデルと見ることもできる。