基本の操作系を継承しつつダイレクトな操作ができる

5D Mk2の大きさは152.0(幅)×113.5(高さ)×75.0(奥行)mm、重さは約810g。5Dに比べて高さが0.5mm大きくなっているが、持った印象はほとんど同じだ。基本的な操作感も5Dとほぼ同じ。個人的にマルチコントローラーの位置は、もう少しグリップに近い位置にあるほうが操作しやすいと思うが、この位置も従来どおり。グリップはしっかりとホールドできるが、やや大型のため手の小さな人は持ちにくいかもしれない。ただ、慣れてくればファインダーを覗いた状態でもISO感度変更やAFポイント変更など、問題なく使えるだろう。

背面の操作系ボタン

グリップは大型のためしっかりホールドできるが、手の小さな人はつらそうだ

レリーズは、半押しは軽く、全押しは少し重めとなっている

露出補正は、サブ電子ダイヤルでダイレクトに設定できる

基本的なメニュー操作は、メニューボタンを押して電子ダイヤルでな行なう

背面液晶は大型化、ピクチャースタイル選択ボタンを新設

ボディ背面は、ぱっと見では5Dと非常に似ているが、液晶モニターが3型に大型化されたほか、液晶モニター左部には「ピクチャースタイル選択ボタン」が追加されている。このあたりは最近のトレンドに合わせているようだ。そのほか「電子ダイヤル」や、EOSの中級以上モデルの特長となる「サブ電子ダイヤル」、「マルチコントローラー」などは従来どおり。メニューの操作は十字キーの「マルチコントローラー」で行なうか、「メイン電子ダイヤル」でカテゴリーを移動し、「サブ電子ダイヤル」で項目を移動するというやり方だ。このあたりは、目立った変更はされていない。

また、ここも従来から変更されていないのだが、細かな設定項目はカスタムファンクションの設定項目にあり、その棲み分けがうまくできていないように感じられる。そろそろメニューを一度整理してほしいところだ。ただし、よく使う項目は「マイメニュー」カテゴリーに登録できる。また、好みの設定を保存可能で撮影モードダイヤルに用意される「カメラユーザー設定」は、5Dの1種類から3種類に増強された。

背面液晶モニターは92万ドット3.0型のクリアビュー液晶を搭載しており、ライブビュー使用時のマニュアルピント調整もやりやすく、屋外での視認性も向上している。ただし他メーカーと同じく、晴天下での視認性はいまひとつだ。液晶モニターに技術的なブレイクスルーが必要だろう。

背面液晶のクイック設定画面。絞りやシャッター速度に加え、ピクチャースタイルや解消優先機能なども表示できる

同一画面でも、メイン電子ダイヤルとサブ電子ダイヤルで別の設定が行なえる