フィンランドNokiaは11月27日(現地時間)、同社初のスマートホームプラットフォーム構想「Nokia Home Control Center(HCC)」を発表した。スマートフォンやPCを使って、遠隔地から家庭の暖房装置を制御したり、消費電力を確認したりすることが可能になるという。2009年にも最初のソリューションを提供する予定だ。

HCCはネットワーク化されたホームサービス/ソリューション構想で、次世代のホームセキュリティ、スマートホームソリューション、エネルギー管理システムの土台となるもの。ユーザーはプラグ&プレイ感覚で各種スマートホーム技術を利用できる。具体的には、電力消費量のモニタリング、端末の電源制御、温度やカメラなど他のオブジェクトの監視等が可能になるという。遠隔地またはローカルにあるスマートフォンやPC経由で利用するが、携帯電話はNokia製に限定しないようだ。

HCCプラットフォームはオープンで、サードパーティが自社開発したソリューションやサービスを統合できるという。高度なセキュリティを組み込むことで、価値を提供する。

この構想の中核となるのはゲートウェイで、携帯電話/PCはWi-Fiなどのインターネット経由でこのゲートウェイにアクセスする。これにあたり、NokiaはSymbian/S60向けの専用クライアントとブラウザベースの専用クライアントを提供する。ゲートウェイはスマートホームシステム経由でセキュリティシステム、冷暖房システム、換気システムなどに接続するという仕組みだ。

Nokiaはまず、ドイツのエネルギー企業RWEと提携し、消費電力とCO2排出量を管理する包括的ソリューションを共同開発する。2009年後半にも、暖房管理に特化したソリューションを提供できる見込みという。このソリューションは、中央制御ユニットと遠隔制御対応サーモスタットを組み合わせたもので、PCと携帯電話からアクセスできるという。2社はその次のステップとして、スマートメーターを加えたソリューションを提供、ユーザーはリアルタイムで消費電力情報を入手でき、電力管理を遠隔地から行えるようになるという。

Nokiaはこのほかにも、無線制御の米Zensys、制御装置のデンマークDanfossなど5社と、インテリジェントシステムにモバイルアクセス可能な製品の土台を定義・開発していくという。