日本ヒューレット・パッカードは19日、中堅企業向け事業継続・災害対策(Disaster Recovery。以下、DR)ソリューションを発表した。

今回発表されたソリューションは「EVAリモートデータコピー 1TB パッケージ」、「Blade+VMware Site Recovery Manager+EVA DRソリューション」、「HP StorageWorks XP DR-Liteソリューション」の3種類。いずれも大規模システム向けソリューションで培ったノウハウ・技術をベースにしたもので、「対象とするシステム規模・形態を明確に区切ったことで、ハードウェア/ソフトウェア/構築サービスを含むソリューション一式をパッケージ化し、従来よりも安価に抑えることができた」(日本ヒューレット・パッカード エンタープライズストレージ・サーバ事業統括 ストレージワークスビジネス本部 諏訪英一郎氏)という。

各ソリューションの概要は次のとおり。

  • EVAリモートデータコピー 1TB パッケージ: 同社製ミッドレンジ向けストレージ「HP StorageWorks EVA(Enterprise Virtual Array)ファミリ」の機能を利用して、数十km~数百km以上離れた拠点間のデータ複製を実現する。更新データの常時転送が可能なうえ、ストレージ同士でデータのやりとりを行うため、サーバに影響を及ぼさないという特徴がある。データ領域1TBのEVA2台と各種ソフトウェア、システム構築サービス費用が含まれ、4189万5000円~。本日より提供開始。

  • Blade+VMware Site Recovery Manager+EVA DRソリューション: その名のとおり、「HP BladeSystem」、「HP StorageWorks EVAファミリ」および「VMware Site Recovery Manager(SRM)」によるDRソリューション。VMware SRMを活用することで、災害復旧時に必要なオペレーションを大幅に自動化できるうえ、仮想的なテスト環境で模擬テストを容易に実施できるという。5910万4500円~。12月2日より提供開始。

  • HP StorageWorks XP DR-Liteソリューション: ローカルサイトのストレージにハイエンドディスクアレイ「HP StorageWorks XPファミリ」を用い、同ストレージの外部ストレージ仮想化機能やデータ複製機能を活用してデータバックアップを実現する。従来から提供されている「HP StorageWorks XP DRソリューション」では、バックアップサイトにもHP StorageWorks XPファミリが必要だったが、同ソリューションではバックアップサイトにHP StorageWorks EVAや他社製ストレージを使えるため、コストを抑えられるという。価格は個別見積もり。本日より提供開始。

DR向け新ソリューションを発表するにあたり、日本ヒューレット・パッカード マーケティング統括本部 AIビジネス本部の宮坂美樹氏はその背景を説明。中堅企業でDRに対するニーズが高まっていることや、2009年以降にDRがISO規格化される予定であることを明かし、市場の要望から生まれたソリューションであること強調した。