フィンランドNokiaの研究部門であるNokia Research Centerは11月10日(米国時間)、GPS端末を利用して交通情報を収集する実験プロジェクト「Mobile Millenium」の開始を発表した。GPSを利用した交通情報は、センサーやレーダーを用いる既存の交通情報収集手法よりもコストが安く、広範囲をカバーできるという。

Mobile Milleniumは、GPS対応モバイル端末からのトラフィックデータを収集・分析し、渋滞などの交通情報を提供する実験。Nokia Researchは、カリフォルニア大学バークレー校のCenter for Innovative Transportation(CCTI)、カリフォルニア運輸省(Caltrans)、Nokiaの地図データ部門Navteqと共同で公開実験を行う。

Nokiaによると、道路わきに設置したレーダー、センサー、カメラなどを用いるこれまでの交通情報収集手法は、設定・管理費用がかかる上、範囲が限定されるという。GPSを搭載した端末からの情報を利用することで、補完的な交通量データを提供できるとしている。

今回の公開実験はNokiaらが今年初めに行った実験を拡大するものとなる。自分のGPS端末に専用ソフトウェアをダウンロードすれば誰もが実験に参加できるが、参加者は当初1万人程度に限定する模様だ。

実験期間は4~6カ月の予定。