アキバPCショップの「旗艦」が…

秋葉原のPCショップの中でも、老舗中の老舗といえる九十九電機(創業はなんと昭和22年だ)。すでにご存じの方も多いだろうが、既報のように、その九十九電機が民事再生法の適用を申請した。秋葉原の関係者の間では、しばらく前からウワサにはなっており、「ついに」という受け止め方が多いようだ。

各ショップの営業は通常通り行われていた

ここ数年、秋葉原ではPCショップの閉店が相次いでおり、地区全体での"地盤沈下"が指摘されてはいたが、ついにツクモである。秋葉原だけでも、TSUKUMO eX.、パソコン本店/II/III、ケース王国など多数のショップを抱えており、業界全体に与える影響も大きい。他店のスタッフから「なくなって欲しくはない」という声が出るほど、秋葉原のPCショップでは「顔」とも言える存在なのだ。

個人的なことを書かせてもらうと、確か筆者がX68000 EXPERTを買ったのは本店の2Fだったと記憶している(もう20年も前の話だ)。その数年後には、B1Fのマック売り場で働いていたこともあった。最近はロボット関係の仕事も多いのだが、パーツは4FのROBOT王国で購入することがほとんどだ(ちなみにROBOT王国の荒井店長は、"X68000を日本一売った男"としても有名)。筆者にとって、秋葉原の記憶はツクモとともにあるのだ。

今回は民事再生法の適用申請であり、各ショップの営業は平常通り行われているが、今後の見通しは不透明。入荷のほとんどがストップしているので、このままでは品揃えに支障が出る恐れもある。いずれにしても、どのような再建策になるのかまだ分からないので、当面は見守るしかなさそうだ。

ちなみにショップを取材したのは、この件が報道された翌日(31日)の夕方だったのだが、「ポイントを使う人が増えた」(某スタッフ)という。しかし一方で、会計時にポイントを貯め、「頑張って」と声をかける人もいたそうで、応援している人も多いようだ。

というわけで、今週の当コーナーは「ツクモ頑張れ特集」だっ。