帝国データバンクの発表によると、九十九電機は30日、東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。負債は約110億円。

1947年3月に創業された九十九電機は、1978年に秋葉原初のパソコン・通信機の専門店を出店したことで知られ、秋葉原電気街を中心に名古屋、札幌などでパソコンショップを展開していた。2000年8月期には年売上高約374億800万円を計上していたが、その後のITバブル崩壊などの影響で業績が低迷し、2002年8月期には年売上高が約282億6,600万円にまで落ち込んでいた。しかし、石丸電気と業務・資本提携を行い、米eMachines製パソコンの日本国内独占販売権を獲得するなど再建を進め、さらにインターネット通販が好調に推移したことをうけて、2007年8月期には年売上高約319億円9,100万円を計上していた。

従来からのキャッシュ不足が不安視される中、2008年8月期決算が期待を下回った上、シンジケートローンの一部償還もあって資金繰りがひっ迫し、一部取引先に対する支払い遅延が発生していたという。