B5サブノートながら、最上構成スペックではBlu-rayディスクドライブや256GBのSSD、さらにはノイズキャンセリング機能までを搭載するVAIO type T最新モデル。ただのモバイルノートではなく「AVモバイル」という新しい分野を切り開く一台となっている。そのtype Tの最高スペックモデルを試してみる。

11.1型ワイドWXGA(1366×768ドット)でIntel Centrino 2に対応した、VAIO・OWNER・MADEモデル。価格は光学ドライブなしの最小構成で17万4,800円から

ただのモバイルじゃ物足りない人に

ここ最近、Netbookやモバイルノートばかり触ってきたためか、個人的に少々飽きてきた感がある。すべて仕事がらみなのだが、20数台いじり倒し、それぞれでベンチマークを取って、原稿も書いている。

正直なところ、これらの製品で特徴的なポイントがあるのは、ほんのひと握りだ。多くの機種が同じような CPUで、同じようなHDDで、同じようなメモリで……。あ~、なんかも~飽きちゃったな~。と、こんなことを書くと自分のライター生命どころか、マイコミジャーナルの立場まで危うくなるような気がしなくもない。

そんな折に手にしたのが、ソニーの「VAIO type T VGN-TT90S」だ。マイコミジャーナル編集部から「(いい意味で)アホなマシンがあるよ~」との業務連絡があったので飛びついたのだが、こりゃ本当に(いい意味で)アホなマシン。その(いい意味での)アホさ加減を、まずはスペックで確認していただこう。

■主な仕様
OS Windows Vista Ultimate(SP1)
CPU Core2 Duo SU9400(1.4GHz)
ストレージ 256GB SSD(SATA 128GB×2、RAID0)
メモリ 4GB(DDR3 SDRAM 2GB×2)
グラフィックスチップ Intel GMA 4500MHD
液晶 11.1インチワイドWXGA(1,366×768ドット)
光学ドライブ Blu-rayディスクドライブ
インタフェース USB2.0×2、IEEE1394×1、LAN端子(1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T)×1、ミニD-Sub15ピン端子、HDMI出力端子、Bluetooth 2.1+EDR準拠
無線LAN IEEE 802.11a/b/g/n
スロット類 ExpressCard/34×1、SD/SDHCメモリーカードスロット、メモリーカードスロット
そのほかの機能 ノイズキャンセリングヘッドホン出力端子、ワンセグチューナー、FeliCaポート、指紋センサー、セキュリティーチップ(TPM)、約31万画素Webカメラ
バッテリー駆動時間 約9.5時間~約11時間(標準バッテリーパック(S)使用時)
サイズ 279(W)×23.5~30.7(H)×199.8(D)mm
重量 約1.47kg

スペック表ではわかりづらいかもしれないので、このマシンの特筆すべきポイントを挙げてみよう。

■VAIO type T VGN-TT90Sの(いい意味での)アホなポイント
1 256GBものSSD搭載を搭載している
2 B5サブノートでBlu-rayドライブを搭載
3 ノイズキャンセリング機能を内蔵
4 そのほかにも機能が盛りだくさん!

なんなのこのスペックは? というレベル。5万円台のNetbookが国産の軽自動車なら、「VAIO type T VGN-TT90S」は「ナイトライダー」のNIGHT 2000相当でしょ。もう、しゃべりもすれば空も飛んじゃう。ウソですけど。とにかく、それくらいスゴイモデルだということだ。

ただ、このくらい高機能ともなると、気になるのはお値段。ちなみに、上記スペックにさらに大容量バッテリーとOffice2007等のソフト類のインストールオプションを選ぶで見積もりをシミュレートしてみたところ、価格はナント54万8,950円。ちょっと、20年前のパソコン並みの価格じゃないですか。