Mac版Mono 2.0の公開により、Mono / GTK#なアプリの移植が加速する? (画面はGnome 2.18以降に収録の付箋紙ツール「Tomboy」)

Monoプロジェクトは20日 (米国時間)、Microsoft .NET互換の開発フレームワーク / ランタイム環境「Mono 2.0」のMacintosh用バイナリパッケージを公開した。動作環境はMac OS X 10.4 / 10.5以降、フォントの描画など一部機能のためX Window System (X11) が必要。

今回公開されたMac版Mono 2.0インストーラには、最新のGTKスタックを収録。Imendio社が中心となり移植作業が進行中のGUIフレームワーク「GTK+ on OSX」の成果を取り入れ、X11に依存しない描画が可能となった。ただし、Gtk#ベースの統合開発環境「MonoDevelop」は開発の遅延により見送られ、SDKとランタイムのみが収録されている。GTK+ on OSXについても、最新版のv2.15ではなく安定版のv2.14.3が選択された。

Macintosh版のMono 2.0には、C#言語を利用したCocoaアプリケーションの開発が可能になる「Cocoa#」と、GTK+の機能をC#から利用できる「Gtk#」が含まれている。Macintosh版Mono 2.0の公開により、MS.NETベースのWindows用ソフトやMono / GTk#ベースで開発されたLinux用ソフトが、わずかな変更を加える程度でMac OS Xでも動作可能になることが期待されている。