XcodeでGTK+アプリをビルドできるようになる「GTK+ on OSX」

Imendioは25日、PC-UNIX向けのGUIフレームワークGTK+のMac版「GTK+ on OSX」のバイナリパッケージを公開した。動作環境はMac OS X 10.4 (Intel) 以降、Mac OS X標準のインストーラに対応したパッケージ形式で配布される。

公開されたバイナリパッケージは、同社が中心となり移植作業を進めてきたGTK+ 2のMac OS X版。X Window System (X11.app) に依存せず、標準の開発環境「Xcode」でMac OS XネイティブのGUIフレームワークを使用できるため、Aqua環境との違和感なくGTK+ベースのアプリケーションを利用できることが特徴。

パッケージには、GTK+ (v2.14.3) とglib (v2.18.1)、cairo (v1.7.6) のコアライブラリを収録、それぞれMac OS Xのフレームワーク形式でインストールされる。依存関係にある多数のライブラリ類も同梱、gettext 0.16やpango 1.22.0、atk 1.24.0のほか、libpngやlibjpegの最新バージョンが含まれている。

GTK+は、以前からFinkやMacPortsなどのMac OS X用パッケージングシステム経由で利用できるが、Xcode経由で利用可能な形式での移植は実現されていなかった。GTK+を利用するアプリケーションは、LinuxなどPC-UNIX向けに多数発表されているため、今後Xcodeでビルドできるようパッケージングを整備するプロジェクトの増加も予想される。