Google Moderator

Googleの20%ルールからまた新しいプロジェクトが発表された。効率のいい議論や発表を実現するために、もっとも多くのユーザが関心を持ち対象となる議論と関連性の高い"質問"を探すというWebサービスGoogle Moderatorだ。効率のいい議論をするために効果的な質問を探すという発想が興味深い。

Google Moderatorを開発したのはGoogleでプラットフォームエンジニアを務めるTaliver Heath氏。Googleでは大量のテクニカルトークが開催されている。それは再検索に関するものであったりテキストクエリからの画像ランク付けであったりとコンピュータ科学に関連する幅広いトピックが対象になっている。同氏はこうしたテクニカルトークに好んで参加しているものの、最近では参加者が増えすぎているため質疑応答が十分に機能しなくなっていると感じていたという。

そこで同氏は質問そのものの適切性を高めることで、こうしたテクニカルトークのやりとりの品質を向上できると考えたようだ。Google Moderatorを使うと質問を投稿できるほか、他人の投稿した質問が優れたものかそうでないか投票できる。優れた質問だという投票が多い質問が上位に表示される仕組みになっている。これならあらかじめ質問を練っておくこともできるし、発表時に参加者に同時進行で質問を出してもらい最終的にもっとも感心が高く関連性の高い質問から答えていくという作業もできる。

Google Moderator動作例

もうひとつ注目すべきは、Google ModeratorがGoogle App Engineで動作するWebアプリケーションだという点だ。20%ルールの一環として開発されたサービスだが、公開してはどうかという相談を受けてGoogle App Engineを使って公開したとされている。投稿されている質問には英語が使われている。執筆現在ではそれ以外の言語はほとんどない。