キヤノンは、同社の一眼レフEOSシリーズ用交換レンズの新製品として、新開発の特殊コーティング「SWC」を施した大口径の広角レンズ「EF24mm F1.4L II USM」を12月中旬より発売する。価格は23万5,000円。

EF24mm F1.4L II USM

「EF24mm F1.4L II USM」は、1997年12月発売に発売された「EF24mm F1.4L USM」の後継として開発されたもの。

2枚の高精度ガラスモールド非球面レンズにより、像面湾曲や歪曲収差などの諸収差を良好に補正。2枚のUDレンズ(特殊低分散ガラス)を使用することで、広角レンズで発生しやすい倍率色収差を抑え、色にじみの少ない高解像・高コントラストな描写を可能にした。

新開発の特殊コーティング「SWC(Subwavelength Structure Coating)」は、レンズの表面に可視光の波長よりも小さいナノサイズのくさび状の構造物を無数に並べることで、光の反射を抑制する新しいタイプの反射防止技術。ガラスと空気の間の屈折率を連続的に変化させることにより、屈折率が大きく異なる境界面をなくすことができるため、反射光の発生を大幅に抑制できる。特に入射角が大きな光に対しても(広角レンズなど)優れた反射防止効果があるという。

主な仕様は以下のとおり。レンズ構成10群13枚、レンズマウントはキヤノンEF マウント、画角は対角84°、AF駆動はリングUSM(超音波モーター)、絞り羽根枚数は8枚(円形絞り)、最短撮影距離0.25m、最大撮影倍率0.17倍、フィルター径φ77mm、大きさφ83.5×86.9mm、重量650g。

新コーティング「SWC」の原理

EF24mmをEOS 5Dに装着した状態