ベンチマーク

まずは、足回りをシステム関連のベンチマークで検証していこう。用いたのはAMD 790GXマザーボードとAMD 780Gマザーボード。Sandra XII.2008.SP2、PCMark05、PCMark Vantageの各テストを行った。

CPUに関するテストをピックアップしたのがグラフ1・2だ。グラフ1はSandraのCPU Arithmetic Benchmark、グラフ2はPCMark05のCPU Test Suiteであるが、どちらのグラフを見ても、各チップセットにおいて、CPUスコアにはほとんど差が無いことがわかる。

次はメモリレイテンシに関するテストである。グラフ3はPCMark05のMemory Test SuiteからLatencyに関連するテストをピックアップしたものだ。4KB、192KBの結果は、各チップセットがほぼ横並びだが、CPUキャッシュからあふれる8MB以上において2つの設定のAMD 790GXのスコアが、AMD 780Gの半分ほどまでに下がっている。

そのほかのメモリに関するテストを見ていこう。CPU内部キャッシュからメインメモリまでの転送速度を計測するSandraのCache & Memory Benchmark(グラフ4)で気になるのは、4kB~1MBまでの容量において、UMAのみのAMD 790GXのスコアが他の2つよりも若干振わないところだ。PCMark05のMemory Test SuiteからRead & Writeに関する項目をピックアップしたのがグラフ5。こちらは、Sandraのテストとは異なり、Read・Writeとも192kBでUMAのみのAMD 790GXが頭ひとつ良いという結果が出ているほか、8MB・16MBのReadではUMAのみのAMD 790GXがやや低い。なお、SandraのMemory Bandwidthテスト(グラフ6)では、Int、FloatともにLFBを有効としたAMD 790GX>UMAのみのAMD 790GX>AMD 780Gという順序だ。

HDDに関するテストを見ていこう。まずSandraのFile Systemsベンチマークを計測したグラフ7では、Read・Writeともに僅差だがAMD 780Gがベストスコアを出しており、また、UMAのみのAMD 790GXは4つのテスト項目でワーストスコアとなった。PCMark05のHard Disk Drive Test Suiteを抜き出したグラフ8では、AMD 780Gが特出して良好と言うことはないが、一方でUMAのみのAMD 790GXが他の2つと比べややスコアが振わないという傾向はSandraの結果と同様である。メモリとHDDに関して見ると、UMAのみのAMD 790GXはテストによってスコアがやや荒れる傾向があるように感じた。

PCMark05のOverallも紹介しておこう。