韓国最大手のポータルサイト「Naver」を運営するNHNは、Naverをよりオープンにするための、2つのサービスを発表した。

メイン画面の一部をユーザー好みに

1つはNaverのメイン画面の一部を自分好みに変えられる「OpenCast」サービスだ。 OpenCastは、Naverのメイン画面上の1つの領域で、ここにユーザーが自ら選択した情報を掲載しておけるというサービスだ。

Naverユーザーは、OpenCastサービスページ上で公開されている特定情報の集合体「Cast」の中から、自分好みの情報を複数選択し、「MyCast」に登録しておくことができる。こうすればNaverの初期画面のOpenCast領域で、該当Castのアップグレード情報を、一目で確認することが可能だ。

そしてこのCastも、Naverユーザー自らが選別した情報だ。Naverユーザーであれば誰でも、自分だけの観点で選別した特定情報へのリンクなどを、OpenCastサービスページに登録・公開しておくことができる。

たとえばAというユーザーが投資信託に興味があるとすれば、該当の企業や同好会、情報サイトなどのリンクを集めたCastを作り、これをOpenCastサービスページ上で公開することができる。同じく投資信託に関心の高いBというユーザーがこれを見て、MyCastに登録しておけば、Aによる投資信託情報を、メイン画面のOpenCast領域を通じてチェックできるというわけだ。

ユーザー同士の共感でつながっている、情報サービスとも言える。ただしAが情報を更新しなければ、メイン画面のOpenCast領域も更新されないままになってしまうので、より広い情報を持ち、更新も頻繁に行うユーザーのCastが人気を得るであろうことは想像に難くない。

韓国ではブログや、同好会サービスの「カフェ」において、特定情報に対する情報発信が、これまでにも行われ活発に活用されてきた。しかしOpenCastでは、ユーザーが選択した特定情報を、Naverのメイン画面で選択できるという点で意味が大きいといえる。

OpenCastは、NHNによると「下半期内にはサービスをオープンする予定」と述べている。

ニュースヘッドラインもユーザーが選択

さらにもう1つのオープンなサービスは、ニュースボックスに関するサービスだ。現在、Naverの初期画面を見ると、真ん中の部分にニュースのヘッドラインがいくつか並んでいる。これはNaver自らが編集しているもので、とくに報道機関などには関係なく並んでいるものだ。

しかし今後はこれに関しても、多様な報道機関が編集したヘッドラインニュースを、ユーザーが選択できるようにする。そして、これまでNHN側が編集してきた機能はなくすことが決定している。

韓国最大のポータルサイトで影響力も大きいNaverだが、それだけにNHNが編集した情報のみを提供するということで、その閉鎖性が問題視されることもあった。OpenCastやニュースボックスサービスは、メイン画面の一部のみをユーザーに開放するサービスではあるが、他社も追随することで今後もオープン化の動きは加速すると考えられる。